玉木宏が当時23歳で演じたのは"めんたいロック"のギタリスト!陣内孝則の実話を基にした青春映画「ロッカーズ ROCKERS」

俳優

(C)「ROCKERS」製作委員会

本作で玉木が演じたのは、「ロッカーズ」の新メンバーとして加入するタニ。革ジャンにサングラス、そしてギターを背負って登場する玉木の姿は、いかにも孤高のギタリストという風貌だ。ストーリーの序盤では低いトーンと落ち着いたセリフ回しや表情で、タニはどこかクールで寡黙な男だと印象付けている。

だが、物語が進むにつれて「ロッカーズ」のメンバーとも打ち解け、表情も緩んでいくタニ。「ロッカーズのファンなんです」と声をかけてきた女性が自分ではなくジンのファンだった時の複雑そうな表情や、こっそりサインの練習をしている場面から、タニのお茶目な姿も次第に垣間見えてくる。その表情の1つ1つに、普段はクールに振舞っているタニの中にある等身大の少年っぽさのようなものが見え、タニが"愛すべきキャラクター"へと昇華されている。

(C)「ROCKERS」製作委員会

また、プロへの登竜門となるライブを控え、「ロッカーズ」のメンバーとぶつかり合う場面や、自身の危険も顧みずにライブへ出演しようとする姿からは、タニが音楽、そして「ロッカーズ」にかけている熱い想いがひしひしと感じられる。「ロッカーズはどうなっていくのだろう...」とどんどん映画の世界に引き込まれていくのは、玉木の魂のこもった熱意ある芝居に胸を打たれるからにほかならない。一見クールなタニが、心の中には「ロッカーズ」への確かな情熱があるギタリストだということを、玉木が見事に体現している。中でも、後半でタニがジンに打ち明ける、オーディションの時にタニが抱いていた"ある想い"にはさらに胸を打たれ、2人を繋ぐ、より一層強い絆を感じられる。

アマチュアバンドがプロを目指す道のりを描いた本作。玉木の二面性のある演技はもちろん、中村をはじめ、岡田、佐藤、塚本らの好演によって、シリアスとコメディのバランスが絶妙に仕上がっている作品だ。当時の音楽シーンを感じられる衣装や演出も良い。笑いあり、熱さや切なさもありの中、「ロッカーズ」が辿(たど)った道のりを、ぜひその目で確かめてほしい。

文=HOMINIS編集部

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放送情報【スカパー!】

ロッカーズ ROCKERS
放送日時:2025年5月9日(金)21:00~
チャンネル:映画・チャンネルNECO
※放送スケジュールは変更になる場合がございます

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