西島秀俊が裁判官の奮闘と成長を描き出す感動の物語!当時21歳の柄本佑、中村倫也も瑞々しい演技を見せた「ジャッジⅡ 島の裁判官 奮闘記」
俳優

本作で西島が演じた恭介は、仕事に没頭する37歳の裁判官。生徒たちの前で裁判官という職業について話す、という初登場シーンでの西島は、当時36歳とは思えないほどに若々しい雰囲気をまとっている。「どうして裁判官になったのか」、「仕事は面白いか」という生徒からの質問に恭介が答える場面では、西島が見せるキラキラとした瞳の輝きで、恭介が仕事に真っ直ぐで誠実な人物であることがしっかりと伝わってくる。
また、大美島に赴任する前の恭介は大阪地方裁判所に勤務し、典型的な仕事人間だったことが、妻の麗子によるナレーションの中で明かされる。しかし、離島ならではのゆったりとした時の流れに後押しされたのか、大美島に来てからは家族と向き合う時間を作るようになったという恭介。彼が妻と娘と共に夕食を取るシーンで西島が見せる心からリラックスしたような笑顔は、視聴者もつられて微笑んでしまうような多幸感に満ちている。
しかし、その直後に自宅の書斎で仕事に必要な書籍のページをめくりながら文治の言葉を思い出す場面では、キリッと引き締まった表情を浮かべる。この2つのシーンで西島は、恭介という人物がどのように周囲の人や仕事に向き合っているのかを、セリフはなくとも表情の変化で見事に表現して見せた。
小学校での事故案件で和解勧告を取り下げてもらうため、裁判官という職業では異例とされる謝罪を、原告と被告双方に申し入れる恭介。裁判官としては型破りと思われるその行動だが、そこには「島民たちが仲良く暮らせるように」という恭介の思いがあったからだと島民たちが気づいていく過程も感動的だ。
恭介と法廷で仕事を共にする弁護士を寺田農や浅野温子が演じるなど、脇を固める豪華なキャスティングも魅力の本作。第2話ではゲスト俳優として当時21歳の柄本佑と中村倫也がフレッシュな演技を披露しているのも注目ポイントだ。
まばゆい夏の日差しがきらめく大美島の風景と共に、1人の裁判官の成長を通して絆の尊さを描いた感動のヒューマンドラマシリーズの完結編。全5話を通して、17年前の西島が見せる多彩な表情と演技を堪能してほしい。
文=中村実香
放送情報【スカパー!】
ジャッジⅡ 島の裁判官 奮闘記 一挙放送
放送日時:2025年6月15日(日)10:20~
チャンネル:ファミリー劇場
※放送スケジュールは変更になる場合がございます
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