上川隆也「役で悩んだことがなく、どんな役も演じるのが楽しい」というスタンスを貫き、無表情の主人公に挑んだリーガルミステリー「能面検事」
俳優

(C)「能面検事」製作委員会
――吉谷彩子さん演じる新人検察官・惣領美晴とバディになって事件の真相を暴いていきますが、撮影現場の雰囲気はいかがでしょうか?
「新人事務官の惣領を演じる吉谷さんはとても懐が深い役者さんですので、本当にいろんなことを試しています。テストと本番で微妙に違うことをやるなど、試行錯誤を重ねて作品を作っているのですが、それをきちんと受け止め、跳ね返してくださるので実に楽しいです」
――大阪地検総務課課長を観月ありささん、総務課事務官を大西流星さん、大阪地検次席検事を寺脇康文さんが演じられます。主人公を取り巻く大阪地検のメンバーのみなさんの印象はいかがでしょうか?
「大西さんは、今回初めてご一緒させていただくのですが、とにかく周りに目が配れる方です。芝居を楽しんでくださっているのが垣間見られます。現場は闊達で笑いが絶えません。舞台が大阪ということもあり、観月さんが関西弁に挑まれている姿が新鮮だったり、逆に大阪出身の寺脇さんが水を得た魚のように、ちょっとしたニュアンスの関西弁をより自然な言葉に変化・還元しながらキャラクターに上乗せしていたりと、どのシーンにも演じ甲斐と愉悦があります。『能面検事』というタイトルから受け止められがちな印象は現場には全くありません」
――上川さんはこれまで個性的なキャラクターなどさまざまの役を演じられていますが『この役をやりたい』などご自身からのリクエストなどはあったりするのでしょうか?
「これまで『自分がこの役をやりたい』と自ら働きかけたことはありません。常に作品と僕とのベクトルは、作品を企画された方から僕に対してお声がけをいただき、それが作品になっていく、この一方向だけです。それはこれからもきっと変わらないと思うのですが、だからこそ、何を僕にやらせたいのか、どんな役の僕を見たいのかという思いに動かされています。今回のように演じたことのない役柄をいただいても、楽しみながら取り組むことができます。役で悩んだこともほぼありません。どんな役も演じるのは楽しい作業です」
――それでは、演じる上で大切にしていることを教えてください
「いかなる作品でもご覧になる方に楽しんでいただきたいという思いがあります。見て楽しかった、接して面白かったと思っていただけるようなものをお届けしたい。今回で言うと、中山先生が創出されたこの物語をドラマとして楽しんでいただけるか。その一つの要素として、不破俊太郎という今までにないキャラクターをどのように演じていくか。それらを踏まえ、役者としてきちんと作品のパーツになれたらと思います。その上でお芝居の醍醐味である、役者の皆さんとの化学変化を満喫したい。その場でしか生まれない空気感をお届けし、より作品を深いものにできればと思います」

(C)「能面検事」製作委員会
取材・文=玉置晴子
放送情報
ドラマ9「能面検事」
チャンネル: テレ東系
放送日時: 2025年7月11日(金)21:00~
※毎週(金)21:00放送
※Prime Videoで見放題独占配信 ネットもテレ東、TVer、Leminoで見逃し配信又はTVerで見逃し配信
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