
ミュージカルから映像作品まで幅広く活躍し、俳優として存在感を高めている生田絵梨花。多彩なジャンルでの挑戦を重ねてきた彼女が、福山雅治主演映画『ブラック・ショーマン』に出演する。原作は東野圭吾による人気小説『ブラック・ショーマンと名もなき町の殺人』(光文社文庫刊)。マジックとサスペンスが融合した異色のダークミステリーで、生田は物語の重要な鍵を握る池永桃子を演じている。
本作では、元マジシャンという異色の経歴を持つ主人公・神尾武史(福山雅治)と、その姪・真世(有村架純)が家族の死の真相を追う姿が描かれる。現場で体感した"驚き"がスクリーンでさらに増幅される映像表現や、豪華キャストが集結した撮影現場での交流、そして乃木坂46卒業から数年を経ての役者としての変化など、インタビューでは生田が本作への思いとともに、自身の現在地をじっくり語ってくれた。

――『ブラック・ショーマン』は、マジックとサスペンスが融合したこれまでにない世界観が特徴的です。生田さんご自身は脚本を読まれたとき、まずどんな印象を受けられましたか?
「最初に台本を読んだときに『ここでこんなマジックが行われます』と文字で書かれていて、実際にどう実演されるのかがとても気になりましたし、楽しみだなと思って現場に臨みました。現場でも驚きの連続だったのですが、先日試写でスクリーンで観たときには、さらに新鮮な驚きがあって。現場で見ていたはずなのに、映像として完成したものを観ると、まったく違う迫力や緊張感を味わえました。この"現場での驚き"と"スクリーンでの驚き"を二重に体験できるのは、この作品ならではの魅力だと思います」
――特にクライマックスの教室でのシーンは圧巻でした。撮影はいかがでしたか?
「あのシーンは3日間くらいかかりました。福山さんのマジックは基本的にご本人が人力で行っていらっしゃるものが多いのですが、教室の場面は映像との融合もあって迫力がさらに増していました。実際にその場にいても驚きの連続でしたが、試写で完成した映像を観たときには『こんな風に仕上がるんだ』と、参加していた自分まで新鮮な気持ちで楽しんでしまいました」
――キャストの皆さんとの共演はいかがでしたか?
「裏では本当に和気あいあいとした雰囲気でした。架純さんもとても優しく声をかけてくださいますし、福山さんも輪の中に自然に入ってくださって、緊張感がほぐれる時間も多かったです。作品の内容自体はシリアスな部分も多いのですが、現場は温かい空気で包まれていました」
――福山雅治さんとは『ウィッシュ』で共演された際に「実写作品でご一緒したい」とお話しされていたそうですね。実際に今回共演してみての印象や、刺激を受けたことがあれば教えてください
「アフレコのときは別々だったので、今回こうして直接たくさん会話できたのはとても嬉しかったです。福山さんにはスターという絶対的なイメージがあって、最初はどう接していいか戸惑う部分もあったのですが、日常の身近な話題をしてくださることで、少しずつ距離が縮まっていくのを感じられました。ただ、やはり音楽の話になると圧倒的で、改めて尊敬が深まるばかりでした。大きな存在感と身近さ、その両方を兼ね備えた方だと思います」
――音楽という共通点もありますよね
「そうですね。私はまだ始めたばかりの新参者ですが、それでも福山さんの音楽に対する姿勢を聞いていると、自分ももっと頑張りたいと思えるんです。同じフィールドに立てていることが刺激になりましたし、同じ表現者として学ぶことが本当に多かったです」
映画情報
『ブラック・ショーマン』
9月12日(金)全国公開
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