
水上恒司が主演を務める映画「火喰鳥を、喰う」が、10月3日(金)に全国ロードショーされる。
「第40回横溝正史ミステリ&ホラー大賞」の大賞を受賞した原浩の小説を実写化した本作。信州で暮らす久喜雄司(水上恒司)、夕里子(山下美月)のもとに、戦死した先祖・貞市(小野塚勇人)の日記が届く。そこには、壮絶な戦地での日々と、彼の異様なまでの"生への執念"が記されていた。その日を境に、夫妻の周辺で不可解な出来事が起こる。真相を探るべく超常現象専門家・北斗総一郎(Snow Man・宮舘涼太)の力を借りるが...。
今回は山下美月にインタビューを行った。本作の魅力はもちろん、デビュー10年を迎える心境を問うた。

――脚本を読んでどんな印象を持たれましたか?
「私は原作を読んでいたので理解する部分もあったのですが、原作を読まれていない方が、初めてこの作品に触れたとき、どう受け取ってくださるのかが気になりました。私自身としては、答えを求めすぎなくてもいいのかな、という思いがあります。夕里子に関しても、答えを出そうとしすぎると面白くなくなってしまうので、"YESかNOではなく、真ん中があってもいい"と思いながら演じていました」
――墓石の破損シーンから始まる冒頭から、世界観に入り込んでしまいました。本作の設定自体については、どう感じましたか?
「東京だと、墓地にお墓がたくさん立っているのが普通の光景だと思うのですが、久喜家のお墓は、広大な畑に墓石がポツンとあって不気味さを感じました。設定に関しては、複雑なようで、意外とシンプルなストーリーなんですよ。最初に"難しい話だ"という見方をすると疲れるので、理屈で考えずに感覚でご覧いただきたいです」
――本作は「執着」がキーワードのひとつになっていると感じます。「執着」については、どのような考えをお持ちですか?
「『執着』って本当に怖いものだなと思いますし、この映画を見てよりそう感じました。たとえば恋愛関係でも、最初好き同士から始まっても、だんだんこじれて、執着に変わり、よくない結末を迎えてしまう...。そういったことはニュースでもよく見ますし、周囲で起こっても不思議ではないと感じます。
社会を生きる上では、自分のまっすぐな気持ちを抑える力が必要で、それが理性として働いてくれないと、大きな事件につながってしまう...。そうした現象を『ミステリー』や『愛のかたち』として表したのが本作なのかなと思います」
公開情報
映画「火喰鳥を、喰う」
2025年10月3日(金)公開
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