松山ケンイチ小雪が本格アクションで白土三平の伝説的漫画を映画化!孤高の主人公の決死の闘いを描く痛快娯楽時代劇「カムイ外伝」

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(c)2009「カムイ外伝」製作委員会

漫画をバックに流れるナレーションの後、映し出されるのは抜け忍となったスガルが命賭けで忍と戦うシーン。小雪も松山同様、本格アクションは初めてだったというが、小雪の全身から放たれる迫力と、自身で挑んだワイヤーアクションに圧倒される。当時のカムイはまだ少年で、「忍を抜けることは死ぬことだ。覚えておけ。カムイ」と釘を刺されるが、やがて厳しい掟に縛られる忍を脱け、自由を追い求め、逃走の旅に出る。その途中で出会ったのが藩主・水谷軍兵衛(佐藤)の逆鱗に触れた男・半兵衛(小林)。半兵衛の奇妙な行動に血が騒いだカムイは半兵衛を助け、荒れ狂う海から浜辺の村に打ち上げられる。そこで漁師の妻・お鹿として子供たちを育て、暮らしていたのがスガルだった。カムイに少年時代の面影を見てとったシズルは敵と認識し、カムイの息の根を止めようとする。運命の再会を果たすも猜疑心の塊になっているスガルに、好きにしろと背中を向けるカムイは命知らずの男。スガルの娘・サヤカ(大後寿々花)はカムイに想いを寄せるようになるのだが、クールで、どこか寂しげな空気を纏っている青年・カムイを松山は佇まいで魅せている。長い前髪から覗く鋭い視線と殺気に松山の気迫が滲む。

■復讐に燃えるカムイを演じた松山の対決シーンも見どころ

小雪が攻めの抜け忍から、家庭を持ち、大切なものに身体を張る母親に変化していく演技を見せるのに対して、松山は漁師の半兵衛たちと触れ合うことによって生まれた感情を怒りに変換させる演技を見せる。「渡衆」を名乗る大型船を率いる不動(伊藤)たちが平和な島にやってきたことをきっかけに、カムイの怒りに火がつくシーンでは、好んで人を殺したりしないカムイの本気が炸裂。自らが編み出した「変異抜刀霞切り」で緊迫感溢れる戦いに挑む。殺陣はもちろん、全力疾走する場面を含めて、松山がこんなに暴れ回る映画はほかにないのではないだろうか。全身全霊でカムイを演じたその一挙一動が身逃せないものとなっている。

文=山本弘子

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放送情報【スカパー!】

カムイ外伝
放送日時:2025年11月29日(土)13:50~、12月5日(金)12:00~
チャンネル:WOWOWシネマ
※放送スケジュールは変更になる場合がございます

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