ドラマ『人間標本』市川染五郎が初対面で伊東蒼のことを「怖い」と言った理由

俳優

写真左から市川染五郎、伊東蒼
写真左から市川染五郎、伊東蒼

――撮影中に思い出に残っていることはありますか?

染五郎「山での撮影だったので花粉症がひどくて!少し気にしなかったら目が腫れているということがありました。撮影の間もずっとポケットに目薬を入れて、合間にずっとさして。カメラが回っているときに、くしゃみを我慢するのがとても大変でした。なるべく目をかかないようにとか、鼻水が出ないとか、そっちに気を取られる瞬間があったので、花粉症がなければ、さらに役に集中できたのになと悔しい思いもあります」

――伊東さんは染五郎さんが花粉症なのは気づいてましたか?

伊東「花粉症なのは気づいていましたね(笑)。本当に(花粉が)空中を舞っているのが見えるぐらいの環境でしたから。でも、お芝居の時は、そんなことは一切感じませんでしたし、腫れているのもわからなかったです」

――伊東さんは撮影のときの思い出はありますか?

伊東「ごはんがとってもおいしくて!お弁当もケータリングも、それ以外の差し入れのものも全部おいしくて、お茶番場の前にみんなが集まっていたなというのを覚えています」

染五郎「花粉症の人用に甜茶(てんちゃ)をご用意してくださっていたのですが、それにだいぶ助けられました。ありがたかったです」

――今回おふたりが演じた役は強い目的意識を持った若者という印象を受けました。今おふたりが一番情熱を注いでいることや、これだけは譲れない"こだわり"があれば教えてください

伊東「映像でも舞台でもそうですけど、お芝居をしていて、どういうふうにやっていきたいかを一緒にやっている方と相談する場面が多い中で、思っていることや自分の気持ちの流れを言葉でしっかり相手に伝えるということ、語彙力を増やすこと、頭と気持ちをつなげる速度をあげて、より上手に、より正確に、よりスピーディーにできるようにということに最近はこだわっています」

――そのためにしていることはあるのですか?

伊東「ちょっと日記を書いたり、辞書を読んだり...とか。ただ、今は気が向いたらやるという状態で、しっかり習慣づけてやっていきたいなと思います」

――染五郎さんはいかがでしょうか?

染五郎「役者としては、引き出しを増やすことに情熱を注いでいます。それは自分が演じる役幅という意味でも、どんな役がきても対応できるような、知識と技術とセンスみたいな意味でも。いろんなものを見てバリエーションを増やしておくことをしたいですね」

――いろんなものっていうのは映像作品とか舞台ですか?

染五郎「とにかく自分以外の方のお芝居を見ることですね。"こういうパターンもあるんだ"っていうのは無限にあると思うので。台本に書かれていない部分で、どう動いたらいいのかっていうのは、きっちりその役が自分に入ってないと、成立しないと思うんです。そういう意味では、きっちり毎回、毎回、役を染み込ませることにこだわっています」

文・撮影=於ありさ
ヘアメイク=市川染五郎:桂川あずさ/伊東蒼:伏屋陽子(ESPER)
スタイリスト=市川染五郎:中西ナオ/伊東蒼:藤井牧子

■ドラマ『人間標本』あらすじ
盛夏の山中で発見された六人の美少年の遺体--自首したのは有名大学教授で蝶研究の権威・榊史朗(西島秀俊)だった。幼少期から蝶の標本作りを通し、「美を永遠に留める」執念に取り憑かれた男は、最愛の息子(市川染五郎)までも標本に変えてしまう。蝶に魅せられた史朗は、なぜ事件を起こしたのか。その狂気の犯行の真相は、複数の視点によって新たな真実へと姿を変えていく......。

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作品情報

『人間標本』
配信開始日:2025年12月19日(金)よりPrime Videoにて世界配信開始
話数:全5話 ※一挙配信
出演:西島秀俊 市川染五郎 伊東蒼
   荒木飛羽 山中柔太朗 黒崎煌代 松本怜生 秋谷郁甫
   宮沢りえ
原作:湊かなえ 『人間標本』(角川文庫/KADOKAWA刊)
監督:廣木隆一
美術監修・アートディレクター:清川あさみ
※配信内容・スケジュールは予告なく変更になる場合があります
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