(C)小森陽一、藤堂裕、小学館/TBS
向井が演じる神御蔵は、元々は町のお巡りさんだった。物語の序盤、警官姿で子どもたちとやり取りするシーンなどからは、気さくで無邪気、子供心を持ち続ける青年という印象を受ける。
しかし、武装した半グレ集団が銃を乱射する事件が発生した時には、違った表情を見せる。負傷したSATの隊員を守るため、怒りをにじませ銃弾が降り注ぐ中に飛び出していく。神御蔵の正義感と熱血ぶりが伝わってくるシーンだ。
神御蔵は直情型、かつ表情豊かで、それが彼の魅力であり、ストーリーに惹き込まれる要素でもある。例えば第1話の終盤、通り魔を発見した神御蔵が焦りに満ちた表情となった時は、そこから事件がどう動くのか、見ていてドキドキする。また、第4話で科学警察研究所の横川秋(土屋アンナ)が拉致されたと知った時には、上司にさえ食って掛かる。
シーンに合った向井の演技によって、事件の深刻さと臨場感がひしひしと伝わり、物語の先はもちろん、神御蔵がこれからどんな活躍をするのか期待が高まるのだ。
■眼光鋭い冷徹なスナイパーを演じた綾野剛に痺れる!
(C)小森陽一、藤堂裕、小学館/TBS
あらゆる部分で神御蔵と対照的な存在が、綾野演じる蘇我だ。彼は常にクールで、表情もほとんど変わることがない。また、犯人確保を目的とするNPSとは異なり、蘇我の所属するSATは犯人の射殺も辞さない組織。共同で事件に臨む現場では、両者の間で常に激しい対立が起こる。
蘇我は多くを語らないキャラクターだが、まなざしや声、滲み出る空気で、その感情が伝わってくる。視聴者から"かっこいい!"と絶賛された狙撃態勢のシーンでは、獲物を狙う鷹のような目でスコープを覗くなど、集中力が高まっているのがうかがえる。また、神御蔵とSAT隊員が窮地に陥った時は、怒りがこもった圧のある声で上司に迫ったりもする。
綾野の繊細な演技はさすがというほかない。第2話でNPSが指揮を執るとなった時の驚きと不満が入り混じった絶妙な表情や、第5話での、車の中で神御蔵と会話しながら涙を流すシーンなどは圧巻だ。
向井、綾野ともに、それぞれの人物の個性をしっかりと体現し、魅力に溢れたキャラクターに作り上げている。だからこそ、2人の関係がどうなってゆくのか気になり、さらに先が見たくなる。
第5話から第8話までの間は、蘇我が出向という形でNPSに合流することに。短い間だが、火花を散らしながらも、神御蔵と蘇我が互いに理解を深めていくところも描かれる。向井と綾野の演技に心奪われつつ、さまざまな難事件に立ち向かう神御蔵と蘇我の活躍を、ぜひ最後まで堪能してほしい。
文=堀慎二郎











