内藤剛志が体現した"理想の上司"像――斉藤由貴との涙の名シーン、田中圭松下由樹らの存在感も光る「警視庁・捜査一課長season2」

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事件の連絡を受けると「すぐ臨場する」と応答し、被害者の無念を晴らすために「必ずホシをあげる!」と宣言する大岩は、まさに刑事たちを束ねるリーダーにふさわしい佇まい。強い決意が目に宿る内藤の表情は、シリーズに欠かせないシーンだ。

大岩は部下たちの推理や動きも聞き逃さず、見逃さず、事件を紐解いていく。ご遺体を見ただけで性格や職業を言い当てる平井は単独行動が基本の一匹狼だが、大岩は「大福の勘は特別だ」と信頼。そんな平井と、違う角度で嗅覚が鋭い小山田との小競り合いもお約束で、東京湾の真ん中で男性の遺体が発見される第7話では、平井が小山田の髪型を「ダサい七三分け」と言い放つ場面が笑いを誘う。

そんな2人のやりとりをおおらかに見守る大岩だが、一方で好奇心が強く行動派の刑部のことも決して未熟者扱いせず、懐の広さを魅せる。第3話では刑部が母親との関係について語った言葉をヒントに、親子が関わる殺人事件の核心に迫っていく。

捜査一課長としての責任を背負う凛とした顔、部下への包容力に溢れる表情、加害者にかける厳しくも人情味溢れる言葉、そして愛猫のビビに見せるデレデレの笑顔など、内藤の多面的な演技が大岩という人間くさいヒーローを形成している。

■最終話での内藤と斉藤の真に迫った芝居が感動的

千住大橋で発見されたはずのウエディングドレス姿の女性の刺殺体が忽然と消え、板橋区内の神社に移動していた謎の事件が起こる第10話の2時間スペシャル。平井の様子がおかしいことを察知した大岩が彼女に無期限の自宅謹慎処分を言い渡すなど、イレギュラーな事態に。

大岩は現場から見つかった雑誌のしおりを見て、自身が刑部のように運転手刑事だった30年前に起きたある強盗殺人事件を思い起こしていたが、被害者家族の娘・椎名亜希子(松下)と再会したことによって謎はますます深まっていく。当時の捜査一課長・辰巳平三郎(伊武雅刀)との思い出が挟み込まれることによって、大岩の信念やルーツが浮き彫りにされる展開にもドラマがあったり、陰で動いていた平井が危機的な状況に陥り、滅多に声を荒げない大岩に叱責されたりと、印象深いシーンも多い。父親のような厳しさと愛情で、刑事として今、為すべきことを問いかけられ、流れる涙をそのままに大岩を見上げる平井。内藤と斉藤の熱演に心動かされずにはいられない。

大岩が平井の勘を信用している理由も明らかにされるseason2。初回の2時間スペシャルから最終話まで、じっくりと味わってほしい。

文=山本弘子

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