クライマックスは号泣必至。「義母と娘のブルース」で涙腺を直撃する綾瀬はるかの三形態

綾瀬はるか(「義母と娘のブルース」)
綾瀬はるか(「義母と娘のブルース」)

2018年に地上波で放送され、高い視聴率を獲得した「義母と娘のブルース」がTBSチャンネルで一挙放送される。このドラマは桜沢鈴の漫画を原作に、仕事ひと筋だった女性が幼い少女の養母となり、娘が大学に入るまで孤軍奮闘する様子を描く。義母の亜希子を綾瀬はるかが演じ、亜希子と義理の娘・みゆき(子役・横溝菜帆/上白石萌歌)のピュアな家族愛がハートフルで泣けると評判に。そんな中で綾瀬はるかが見せた多彩な演技を三段階に分けて紹介しよう。

■恋愛経験がほとんどない「バリキャリ独身女性」

まず、第一形態は「バリキャリの独身女性」。第1話で登場する亜希子は、33歳にして大企業の営業部長という"できる"女性だが、恋愛経験はほとんどない。

そんな彼女が妻に死なれた良一(竹野内豊)と結婚することになり、義理の娘となる小学生のみゆきと対面。そのときもまず会社の名刺を差し出し「私、このような者にございます」とあいさつする亜希子に、みゆきはどん引き。

彼女を新しい母とは認めないが、亜希子はめげずに営業仕込みの腹芸を披露するなど、とにかく熱意で押していく。背筋をピンと伸ばしロボットのような動きをする綾瀬はるかのキレキレの演技が笑いを誘う。

■母として妻として...「ハイスペック専業主婦」

第二形態は「ハイスペック専業主婦」。亜希子は良一と結婚し、みゆきの母としての役割を完璧に果たすため、会社を退職して専業主婦となる。

しかし、仕事のできるハイスペックさゆえに小学校のPTAなどでも波乱を巻き起こしてしまう。次第にみゆきも亜希子に懐いていき、亜希子がみゆきを引き取って育てるための偽装結婚だった良一との仲も愛情の通うものに。親子3人で川の字に寝て、みゆきが寝たあとキスをしようとする亜希子と良一のやり取りに胸がときめく。そして、その後、ある場面で亜希子は泣きながらみゆきと抱き合う。2人が心から親子になれた瞬間で、ここで一気に感情を爆発させる綾瀬の姿には号泣必至だ。

■仕事復帰するシングルマザー

そして、第三形態は「仕事復帰するシングルマザー」。物語の第二部からみゆきが高校生になり、亜希子も母となって約10年が経過。シングルマザーとして自宅でデイトレーダーをしながら、みゆきを育ててきた。

しかし、大学に進むモチベーションも持てないのんき者のみゆきに生き方の手本をみせるため、亜希子は働きに出ることに。商店街でベーカリーを営む麦田(佐藤健)を叱咤激励し、倒産寸前だった店を立て直していく。

そして、最終回では、みゆきからある告白を受け、自分が義母となった理由を初めて明かす。娘への感謝と愛を真摯に語る綾瀬の迫真の演技が感動を呼ぶ。

キャリアウーマンが結婚して子育てに専念し、やがて子離れをして再び働き出す。本作で多くの女性が経験する人生の各ステージを演じてみせた綾瀬。その演技には抜群の安定感があり、女優としての集大成にもなっている。「世界の中心で、愛をさけぶ」、「JIN-仁-」で見せてきたようなはかなさとけなげさ、「ホタルノヒカリ」シリーズのコミカルさ。その両方の魅力をいかんなく発揮した最新主演作をこの機会にぜひ見直しておきたい。

文=小田慶子

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放送情報

義母と娘のブルース
放送日時:2019年4月27日(土)10:00~
チャンネル:TBSチャンネル1 最新ドラマ・音楽・映画
※放送スケジュールは変更になる場合がございます

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