新田真剣佑と北村匠海がW主演で対照的な役柄を演じる！劇中で流れる音楽にも注目の音楽青春映画『サヨナラまでの30分』

就活中の颯太は会社の面接でも友達がいないと正直に答えてしまうため、トークに自信があると主張するアキと入れ替わり、一次面接に合格する。「やりたいこととかないの？」とアキに聞かれ、「ないですね。就職が決まればそれで」と颯太が答えるとアキは、一生そばにいると一点の陰りもない笑顔。一方、颯太は上目遣いでアキを見て絶望し、ため息をつく。みごとに対照的な2人が集約された演技にもコンビの妙が表れている。やがてアキは颯太の家に居候するのだが、「俺にこじ開けられない扉はない」と自信満々に語るオープンでポジティブなアキに対して他人と同じ空間にいること自体が苦痛の颯太はうんざり。即座に部屋を区切るが、実はPCで曲を作っていることがバレてしまう。

■音楽と恋の魔法が２人の心模様を変えていく

アキが他界したことでECHOLLは解散していた。自分が戻ったことをメンバーに気づいてもらおうとするものの颯太の姿では変人扱い。恋人であり、キーボーディストだったカナ(久保田紗友)に声をかけ、抱きついても「アイツのファンなの？めんどくさ！」と全く相手にしてもらえない。それでもあきらめないアキは勝手にECHOLLのライブをブッキング。このままでいいのか、心に引っ掛かりを持っていたカナ以外のメンバーは再び集まり、一緒に音を鳴らす中で颯太に魅力を感じていく。アキが颯太の身体を借りられる時間は限られているが、ギターだけでなくピアノも弾ける颯太も徐々にバンドの楽しさに目覚め、頑なに誘いを断っていたカナも誰にも言わなかった自分の本当の気持ちを颯太にだけは打ち明ける。初めて自分の居場所を見つけ、表情が生き生きと輝いていく颯太と自分がいたはずだった大事な場所を奪われていくようで寂しさに襲われるアキ。上書きされていく大切な思い出たち、そして再び動き始めた仲間たちを見てアキの出した結論は？なお、本作の劇中で流れる珠玉の音楽の数々（音楽プロデューサーはandropの内澤崇仁、odol、mol-74、雨のパレード、Ghost like girlfriend、Michael Kanekoらが曲を提供）も話題となった。

文＝山本弘子

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