12月は注目の"ダービー"がめじろ押しの欧州サッカー。 倉敷保雄アナが見どころをレクチャー!

熱戦が続く2018-19年シーズンのヨーロッパ各国リーグ。12月はちょうどその折り返しで、後半戦に向けて優勝争いもますます熾烈を極めている。そんな中、イタリア・セリエAとドイツ・ブンデスリーガでは、注目のダービーマッチが開催される。"ダービー"とは、国を代表するビッグクラブ同士や、同じホームタウンのクラブ同士が対戦する試合のことで、まさに絶対に負けられない戦い。12月に行われる3つのダービーマッチの見どころを、スカパー!のサッカー実況でおなじみの倉敷保雄アナウンサーに聞いた。

イタリア・セリエAでは、ユベントスとインテルによる"イタリアダービー"がいよいよ12月7日(現地時間)に迫ってきました。そもそもどうしてこの2チームの戦いが"イタリアダービー"と呼ばれているのでしょうか?

「イタリアで最も実績のあるクラブ同士の戦いだったからです。1960年代の後半、それまで10回以上優勝しているチームはユベントスとインテルしかなく、イタリアを代表するナショナルチーム同士の戦いということで、"イタリアダービー"と呼ばれるようになりました。近年のセリエAはユベントスの1強時代ですが、インテルも復活の兆しを見せています。両チームとも上位にいて戦う"イタリアダービー"は久しぶりなので、そういう面でも今回は非常に面白い戦いになると思います」

ユベントスには今シーズンからクリスティアーノ・ロナウド(FW/ポルトガル代表)が加入しました。ここまで(13節終了時点で9ゴール)の活躍をどう見ていますか?

「世界を股にかけて成功を収めるストライカーは、そうはいません。しかし、彼はどこのリーグに行っても得点が取れる。イタリアでも得点王を狙うでしょう、それは本当にすごいことです。スペインリーグとセリエAはまったく別の特徴を持つリーグです。スピードもテクニックも違うし、チーム内での約束事も違います。それでも1年目から大活躍できるのは、彼自身のキャラクターがはっきりしていてわかりやすいからです。ストロングポイントは、誰よりも勝つことに情熱を燃やせること、得点を取るためのスピードもテクニックも経験もある、自己管理もしっかりできている。ウイークポイントは守備の貢献度が決して高くないところですが、そこもはっきりしているので、(ユベントスの)アッレグリ監督は使いやすい。彼が活躍できるよう、守備から解放してあげる"答え"をすでに見つけているところはさすが名監督だなと思います」

その具体的な"答え"とは?

「彼の近くにマテュイディ(MF/フランス代表)という、汎用性の高い選手を置いたことです。彼が自在にスライドし、適正な位置と距離を保つことで、ロナウドが守備に関して持つべき責任と負担は極めて少なくなった。そのロナウドも彼なりの方法でマテュイディたちを助けています。彼が攻撃することで、他の選手には休める時間ができるのです。ユベントスの強さは、誰かが休める時間を他の誰かが作っているところにもあります。相手の守備に負担を強いるロナウドが加入して、ユベントスはますます強くなった印象です」

そんな絶対王者にインテルは挑むわけですが、カギを握りそうな選手は?

「マテュイディと対峙するであろう、ナインゴラン(MF/元ベルギー代表)です。2人の中盤でのマッチアップが大きなポイントになると思います。あとはインテルの最終ラインです。ロナウドが入ったことで、今季のユベントスはクロスボールからのヘディングシュートが増えています。マンジュキッチ(FW/元クロアチア代表)という大柄なストライカーもいるので相手にとっては脅威です。それに対し、シュクリニアル(DF/スロバキア代表)、ミランダ(DF/ブラジル代表)、デフライ(DF/オランダ代表)といったインテルのセンターバック陣がどう対処するのかが見ものです。そしてインテルの攻撃陣ではイカルディ(FW/アルゼンチン代表)に注目します。彼はペナルティエリア内でのプレーだけを見れば、世界でも最高レベルの選手です。ポジショニングが絶妙で、シュートの能力も高い。ペナルティエリア内で何が起こるかに注目です」

スコアの予想をズバリお願いします。

「インテルはアウェイゲームなので引き分けでもいいわけです。それを踏まえ、希望としては3対3。点がたくさん入るゲームが観たいです。でも(インテルの)スパレッティ監督は、0対0を望んでいるでしょう。ユベントスを完封するのは難しい。でも、リードしていても2点目が取れないゲームは多い。得点差をつけて相手を早めに諦めさせることができないのがアッレグリ監督の悩みです。そこにスパレッティ監督がうまくつけ込みそうなので、1対1という予想が本命です。とにかく両監督の采配から目が離せません。ユベントスは戦術の引き出しが多いチーム。それに対してインテルがどれだけその引き出しを閉められるか。セリエAのゲームは戦術の攻防が実に興味深いです。スカパー!の中継ではそれをきちんとお伝えしていきますので、そこも楽しんでもらえればと思います」

ユベントスはインテル戦の次節、12月15日(現地時間)にはトリノとの"トリノダービー"も控えています。こちらの見どころは?

「トリノのサポーターにとって"トリノダービー"は彼らのプライドを賭けた戦いです。トリノにはかつて"グランデ トリノ"という輝かしい時代(※注釈)があり、今もサポーターたちの心に深く刻まれています。このダービーには階級の格差などいくつか熱くなる要素がありますが、なによりここでしょう。とはいえ近年両チームの力関係は歴然で、ホームでもここ3シーズンはトリノが3連敗と勝つことは容易ではありません。その中で何を見せてくれるかをサポーターたちは期待しています。セリエAの各チームはユベントスと戦うことで、自分たちの現在の立ち位置を図ることができるので、その意味でもトリノにとっては非常に重要なゲームとなります」
※注釈/1940年代にリーグ5連覇を達成。"グランデ トリノ"(偉大なるトリノ)と称えられるが、1949年5月に航空機墜落事故で選手18名と監督・スタッフ5名が犠牲に。以降、長らく低迷することになる。

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