高円宮杯プレミアリーグを戦う流経大柏。藤井海和が語る決意

4月5日放送の『スカサカ!ライブ』#98では、4月6日に高円宮杯プレミアリーグ開幕戦を控える流通経済大学付属柏高校について特集した。

プレミアリーグは、全国の上位20チームが東西に分かれ、1年近くかけてホーム&アウェー方式の総当たりで戦う。岩政大樹氏は「昇降格がありながら、トップの中のトップ同士で試合ができるのは、非常に貴重な経験でしょう」と、U-18年代最高峰のリーグの価値を語った。

今回は東西20チームの中から、全国高校サッカー選手権、インターハイ、プレミアリーグのすべてで優勝経験を誇る流通経済大学付属柏を特集。同校は今まで数多くのJリーガーを輩出してきたが、その名門を指揮するのは本田裕一郎監督だ。

「選手としてはなにがなんでも勝つぞ、という気持ちでチャレンジしてほしい3年間なんです。ゲームに使えない技術であれば、それはボールいじりだと私は言います。ゲームに使えるのであれば、それはすごいテクニック。そういうことを覚えなければいけない年代ですし、勝つために逆算していかなくてはいけません」

本田監督も目を細める選手が、ボランチの藤井海和(2年)である。昨年は1年生ながらプレミアリーグで18試合中14試合に出場し、今年の選手権ではチームの準優勝に貢献。U-17日本代表と高校選抜への招集経験を持つ藤井は「一番の大きな夢はワールドカップに出ることです」と、日本代表での活躍を夢見ている。

身長は173cmと大柄ではないが、相手のパスコースを的確に切る守備や、インターセプトを持ち味としている。

「身長が高くない分、頭を使えと監督からは言われています。自分の中では、予測や判断のスピードを大事にしています」

プレミアリーグ開幕まで1週間に迫る中で、流通経済大学柏は横浜FCユースと練習試合を行った。本田監督からは試合前に「取れるところは行く、取れないところはいかない。その判断を早く」「取ったボールをあまり捨てない。タッチ数を少なくしてできるだけシンプルに」という指示があった。

藤井はボランチで先発出場したが、この日はチーム全体で攻守の連携が嚙み合わず。チームも前半だけで0-3と大差をつけられた。後半開始早々は流れを掴みかけるも、さらに失点を重ね、0-4で試合を終えた。

主力を張っていた先輩たちが卒業し、新チームになったばかりでの大敗。

悔しい現実に対して、藤井はこのように振り返った。

「昨日はオフだったんですけど、明日が試合ということを考えて体を動かした人はいないと思います。グラウンドに来たら戦うモードになれ、と監督には言われていますが、全然そうなっていなかったですし、自分たちの甘さとかぬるさがチームの課題だと感じています」

プレミアリーグ開幕戦を前に、不安材料を残す結果となったが、藤井は「1週間あれば修正はできますし、まだ(プレミアリーグの)試合は始まっていないので、勝てるチャンスはあると思います」と意気込みを語った。

開幕戦で対戦する青森山田は、今年の選手権決勝で敗れた因縁の相手でもある。藤井は自身のサッカーノートに「今日という日を忘れない 人生で一番悔しい日」と当時の心境を書き残している。

「1日1回でもいいから、日本一になるにはどうするかを考えて、それをノートに書いています。去年は青森山田にプレミアで2連敗して、選手権でも負けて、1回も勝てませんでした。今年はプレミアの前期と後期、インターハイ、選手権と、多ければ4回対戦できるので、全部勝てるようにがんばりたいです」

京都サンガU-18の監督を務めていた森岡隆三氏は、プレミアリーグについて「素晴らしい緊張感の中で行われるリーグ」とレベルの高さを語っている。

「京都サンガの開幕戦で、5人足をつったことがあります。プレシーズンでカテゴリーが上の相手と激しい戦いをしても、全くそんなことはなかったのに、びっくりしました。それくらい緊張感のあるゲームということです」

また、スペインでユース年代のチームを指導している坪井健太郎氏は、日本サッカーの未来を担う育成年代に期待を寄せている。

「競争力のあるゲームが毎試合続くところから、良い選手は出てくると思います。日本の育成のきめ細かさと、環境がうまくマッチすることで、そういった選手が出てくることを期待しています」

毎週金曜日21時から放送されている『スカサカ!ライブ』。次回は4月12日(金) 21:00~スタートの予定で、JリーグYBCルヴァンカップ第3節の特集やセレッソ大阪取材レポートなどを放送する。

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放送情報

スカサカ!ライブ

放送日時:2019年4月12日(金) 21:00~

チャンネル:スカサカ!

※放送スケジュールは変更になる場合がございます。

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