今シーズンの活躍と節目...坂本昌行が期待する"ひと皮剥けた錦織圭"

「錦織圭 覚悟~節目の一年を迎えて~」でナレーションを務める坂本昌行
「錦織圭 覚悟~節目の一年を迎えて~」でナレーションを務める坂本昌行

グランドスラム5大会連続ベスト8以上、ツアー通算400勝を達成するなど、2019年も日本のエースとして存在感を発揮した錦織圭。30歳を迎える彼の素顔や人生観に迫るテニスドキュメンタリー「錦織圭 覚悟~節目の一年を迎えて~」が、誕生日の12月29日(日)にWOWOWライブにて放送される。

錦織を追いかけるこの番組では、20代最後の1年となったツアーを振り返りつつ、これまであまり語られてこなかった彼の素顔や人生観とともに"プロテニスプレーヤー・錦織圭"を解き明かしていく。ナレーションを務めるのは昨年12月に放送された「錦織圭 復活~世界の頂を目指して~」でもナレーション担当した坂本昌行。テニスの試合をよく観戦しているという坂本が、錦織の活躍をどのように思っているのか、そして自身の姿とどう重ねているのか...。

今年の錦織の活躍について、坂本は「連続でベスト8以上というのはすごいと思いますが、グランドスラムでは(ラファエル・)ナダル、(ロジャー・)フェデラーといったレジェンドたちになかなか勝てないというジンクスみたいなものがあり、今年もそれを乗り越えられなかったのは本人が一番もどかしさを感じているのではないでしょうか」と振り返り、「でも、グランドスラムで彼らとしっかりと闘えたことは、大きな自信になっていると思います」と、敗戦から学ぶことも多かったのではないかと指摘する。

9月に右肘の負傷で離脱を余儀なくされ、ツアーを最後まで戦うことができなかった錦織。復帰が待望されているが、自身も今年膝の手術を受け懸命にリハビリを行っている坂本は、「実際はメスを入れたところの痛み以上にメンタルの方が辛い時期がありました。ですから、今錦織選手にどんな言葉をかけたらいいのか分かりません」と語る。その一方で、「焦ることはないと思います。僕はずっと錦織選手のプレーを見ていたいので、じっくりと時間を使って、万全な状態になってからラケットを握ってほしいです」と、複雑な胸の内を率直に明かした。

錦織は番組放送日の12月29日(日)に30歳を迎えるが、坂本にとっても30歳は大きな転機だった。「スポーツ選手と一緒にしてしまうのは失礼ですが、選手生命ならぬアイドル生命というのはそんなに長くはないと当時は感じていたので、焦りみたいなものは確かにあったと思います」。そう明かす一方で、「30歳になった時に、それまでの自分の中で感じていた"アイドル像"から解放された気がしたのです。肩の荷が下りたという感じで『素のままの自分でいいのだ』と思いましたね。アイドルという殻を破り、自由になれたような気がしました」と、そこで初めて気づいたこともあったようだ。

「錦織選手も今は周りから年齢のことはよく言われていると思います」と錦織の現在の状況が想像する坂本だが、その声は気にする必要はないと強調する。「30歳になり精神的なプレッシャーから解き放たれたときに、もう1つ上のステージに行けると思うのです。それまでのがむしゃらに頑張ってきた気持ちがなくなって、より目的がはっきりと見えてくる」

30代になって"ひと皮剥けた錦織"に期待しているという坂本は、最後に「勝利する姿を見ることが一番ですが、僕はできるだけ長く彼のコートで躍動している姿を見続けていたいです。もはや彼は日本のレジェンドだと思うのでいつまでも後進たちの大きな目標になっていてほしいです」と熱っぽく語った。坂本のナレーションとともに、今回のドキュメンタリーで、すでに日本テニス界のレジェンドである錦織のことを今一度深掘りしてみてほしい。

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放送情報

錦織圭 覚悟~節目の一年を迎えて~
放送日時:2019年12月29日(日)16:00~
チャンネル:WOWOWライブ
※放送スケジュールは変更になる場合がございます。

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