東京五輪でも世界的注目を浴びた大坂なおみら、強豪集う「全米オープンテニス」の大舞台

8月8日に幕を閉じた東京五輪。史上初となる1年の延期を経て行われた東京五輪は、コロナ禍における異例の開催ということもあり、世界中から高い関心が寄せられた。そんな中で特別な注目を集めた日本人選手と言えば、女子テニス世界ランキング2位の大坂なおみだ。開会式において、五輪が掲げる"多様性と調和"の象徴として聖火リレーの最終ランナーに起用された彼女が、階段をゆっくりと上り、花のように開いた聖火台に火を灯した姿は印象的だった。

自国開催という大きなプレッシャーの中で、結果的には3回戦敗退でベスト8入りを逃したものの、全仏OPを棄権して以来となる"実戦復帰"という意味のある一歩を踏み出した大坂。そんな彼女にとって次なる大舞台となるのが、8月30日(月)～9月13日(月)にWOWOWライブにて連日生中継される今シーズン最後のグランドスラム「全米オープンテニス」だ。

■まさに"テニスのお祭り"！今シーズンの全米OPは全観客を動員予定

新型コロナウイルス感染症の影響により、多くの大会で中止や延期を余儀なくされた昨シーズンにおいて、徹底した感染症対策のもと当初予定通りの日程で催され、ツアー中断後初のグランドスラムとなった全米OP。2021シーズンは、予選は無観客で行われるが、本戦では観客動員制限を設けず、コロナ禍以降としては全日程100％の観客を動員する初のグランドスラムとして開催される予定だ。

センターコートのアーサー・アッシュ・スタジアムは、約2万3000人もの観客を動員できる世界最大級のテニス専用競技場として知られており、大音量で賑やかなBGMなどショーアップされた華やかな演出も全米OPの特徴の1つ。エンターテインメント色を打ち出したまさに"テニスのお祭り"というべき大会だけに、大観衆が見守るスタジアムの熱気が蘇るのか、注目が高まっている。

■大坂なおみ、錦織圭ら、気になる日本人選手の動向は？

昨年、圧倒的な強さで自身2度目の全米OPを制している大坂は、その前哨戦であり、東京五輪以来となる公式戦「WTA1000 シンシナティ(ウエスタン＆サザン・オープン)」(8月16日～22日)に出場(3回戦敗退)。その直前には、約3ヶ月ぶりとなる公式記者会見で涙を見せるも、最後まで応じた姿が報じられたばかりだ。メンタル面での不調も公表した中ではあるが、全米OPはパワーが持ち味の大坂が得意としているハードコートだけに、その動向に熱い視線が注がれている。

一方、男子は、今年の全仏OPで19回目のグランドスラム優勝を果たしたノバク・ジョコビッチ(セルビア)をはじめ、ステファノス・チチパス(ギリシャ)、アレクサンダー・ズべレフ(ドイツ)など若手の活躍にも注目だ。また、東京五輪でベスト8入りした錦織圭は、全米OPの前哨戦である「ATP1000 トロント(ナショナルバンク・オープン)」の2回戦を右肩痛で棄権し、「ATP1000 シンシナティ(ウエスタン＆サザン・オープン)」もそのまま欠場と、心配な状況だ。

今年は東京五輪から間もない開催という例年よりもハードなスケジュールで幕を開ける全米OP。コロナを乗り越えるという特別な意味を持つこの大会で、どんな劇的なドラマが生まれるのか？その行方を見守りたい。

文＝HOMINIS編集部

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