「水曜どうでしょう」D陣の藤村忠寿嬉野雅道がディープに語る、冷めない"旅の記憶"

約6年ぶりに待望の"最新作"の放送が決まった「水曜どうでしょう」。いちロカール番組として放送を開始してからおよそ23年、誰もが知る全国区のお化けコンテンツになって久しいが、今回の発表に対する大きな反響は、改めてファンたちの熱量を証明する形になった。新作の第1夜と第2夜は、いち早く10月4日(金)〜6日(日)開催の「水曜どうでしょう祭 FESTIVAL in SAPPORO 2019」(北海道・さっぽろばんけいスキー場)で先行上映され、その模様は全国の劇場でもライブビューイングされる。

このタイミングで、テレ朝チャンネル2では「水曜どうでしょう祭 開催記念」と題して「ヨーロッパ」3部作を特集。本編の前には藤村忠寿&嬉野雅道ディレクターによるトークVTRも放送される。出演者の鈴井貴之、大泉洋と共に「どうでしょう」に欠かせないD陣が、撮影当時を思い出しながら、今だからこそ明かせる秘話を語り下ろした。今回は都内で行われたこのVTR撮影に潜入。ファンにはおなじみの「藤やん&うれしー」の掛け合いをレポートする。

■テレビなのに普通の人よりも体たらくな旅(「ヨーロッパ21ヵ国完全走破編」)

1997年8月に撮影された初めての「ヨーロッパ」は、当時ビザが必要なかった21ヵ国をレンタカーで1週間のうちに走破しようとする企画。番組開始から1年に満たない時期で、「当時は視聴率が悪かった(笑)。なけなしの金をはたいて、予算を前借りして行った」(藤村)という舞台裏だった。

当時はネットもない、ガイドもいない、レンタカーでどこまで行けるかわからない...。当然、「全員21ヶ国を回れると思っていなかった」(藤村)、「完全走破というタイトルだけど、しません(笑)。意気込みだけ完全走破」(嬉野)というのが本音だったようだが、2人が印象的だったのは、鈴井が完全走破しなければ番組を辞めると宣言するシーン。「あの時、そう言った彼の心情は分からないけど、彼はその後もずっと『水曜どうでしょう』に居座り続けて、23年後も彼はまだいますから」(藤村)、「そう。いる、という(笑)」(嬉野)

この一件だけでなく、「海外と言っても最初の凱旋門ぐらいで、あとは大した風景もない。全員必死なんだけど、普通の人が旅行するよりも体たらくに等身大の旅を展開するという(笑)」(藤村)、「何を紹介するでもない、何の情報も持たない映像(笑)」(嬉野)と、後の「どうでしょう」の方向性が決まったのはこのロケが大きかったのかもしれない。

「ヨーロッパ21ヵ国完全走破編」

(C)HTB

■後半はただ人間が追い詰められていくだけ(「ヨーロッパリベンジ編」)

2人は最近のYouTube活動にも触れながら、1999年に敢行したリベンジ編の話へ。大泉が"精神崩壊"するほどキツい旅で、ローカルバラエティ史上例を見ない最高視聴率18.6%(札幌地区、ビデオリサーチ調べ)を記録したが、やはり「ここをキャンプ地とする」のエピソードは外せない。初日の夜に起こったこの"事件"について「山場がいきなり来た」(嬉野)、「この人たちに見せ場の計算はない。その後どうなるか...ただ人間が追い詰められていくだけ(笑)」(藤村)と語ったD陣。

この旅では「ヨーロッパ21ヵ国完全走破編」で行けなかった北欧を中心的に攻めることになるが、もちろん現地の観光名所を巡ることもなく、一心不乱に連日ドライブを続ける。「世界一美しいと言われる北欧の国々、あそこを1日に1000kmも走っちゃダメなんですよ!北欧の狂気をふと感じてしまいましたね」(藤村)。という言葉はこの旅の過酷さを物語っていた。

「ヨーロッパ20ヵ国完全制覇完結編」

(C)HTB

■9年に及ぶ超大作の締めは大泉のモノマネ(「ヨーロッパ20ヵ国完全制覇完結編」)

2度のヨーロッパロケを経て、残り4ヵ国にまで迫った完全走破への挑戦。たった4ヶ国、されど4ヶ国。地理的にたどり着くことが難しいアイルランドを早々に諦め、タイトルを「20ヶ国完全制覇」と書き換えてまで完結を目指した。「企画会議で鈴井さんに言ったんです。アイルランドはキツいですよね?と。そしてら『ですよね。行かなくていいんじゃないですか~?』と。人間は変わるんですよ(笑)」(藤村)

「どうでしょう」のレギュラー放送が終わり、不定期放送となった2006年の撮影。足かけ9年の超大作にどんなラストが用意されているのかと思えば、印象に残るのは、大泉が連呼するモノマネばかり。「これだけヨーロッパの旅をやってきて、完結編で思い出すのは主にモノマネ。これは誰も成し得なかった偉業ですよ」(藤村)「モノマネをメインに推すという。どこに神が降りてくるか分からないですね(笑)」(嬉野)。

和気あいあいとした雰囲気の中で収録を終えた2人からコメントをもらった。

――「ヨーロッパ」3部作を改めて振り返ってみていかがでしたか?

嬉野「懐かしかったですね。3回も行ったのはヨーロッパだけですし、旅の緊張感、旅の記憶っていうのは、今になってもなかなか冷めない」

藤村「"若さ"ですね。当時と今では4人の年齢が違うから旅にも若さがあった」

嬉野「そう。このヨーロッパ編には、まぎれもなく若かった我々の姿があるんです。今だったらやらないようなことをやっていたし、起きることに対しても感じ方が違う」

藤村「何年か経って見ると、その若さをより感じる。視聴者も同じで今見直すとまた違う感情になれると思う。普通の番組だとそんなことできないと思うんだけど、『どうでしょう』に関してはそれを皆さんもやってるし、新作があることで見直す作品は増え続けますから」

――先日発表された新作について、現時点で明かせることはありますか?

藤村「今の時点では、お楽しみに...だね(笑)。視聴者に対してもそうなんだけど、我々の場合は出演者に対して『ああ、次の企画はそれね』ではないものを常に提供していかないといけない。今回の新作も自分たちですら『こんなことやっていのか!?』と思うようなことをやっているから、そのあたりを楽しみにしていただければと思いますね」

文=山崎ヒロト(Heatin' System)

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放送情報

水曜どうでしょう祭 開催記念
ヨーロッパ21ヵ国完全走破編
放送日時:2019年10月1(火)21:00~
ヨーロッパリベンジ編
放送日時:2019年10月2(水)21:00~
ヨーロッパ20ヵ国完全制覇完結編
放送日時:2019年10月3(木)21:00~
チャンネル:テレ朝チャンネル2 ニュース・情報・スポーツ
※放送スケジュールは変更になる場合がございます。

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