放送作家・鈴木おさむが語るテレビ界注目のジャンル「今年はキャンプ番組流行元年」

ヒロシのキャンプ動画が大ヒットし、「アメトーーク！」(テレビ朝日系)でも話題になるなど、近年アウトドアやキャンプが大注目。鈴木おさむさんは、自身が手掛けるバラエティでもキャンプに注目しているという。

■今、キャンプが熱い！？テレビ界注目のジャンル

「キャンプを題材に大ウケするバラエティ番組が今後、出てきそうだ」と鈴木さん。その背景には近年のキャンプブームがあると言う。

「コロナ禍によって、旅行が抑制される時代に入っています。そんな中、キャンプは近場で手軽に行えるレジャー。ワークマンに行っても安価のキャンプグッズが目白押しですし、ニトリでもスキレット鍋などの購入が可能。テントを張るには技術が必要でしたが、今はワンタッチで設置できますし、手ぶらで行けるグランピングも登場。キャンプは昔よりはるかに身近で、低予算でできるものになったのです。これによって、キャンプの選択肢が広がり＂情報＂も増えた。構成を担当する『家事ヤロウ!!!』(テレビ朝日系)でも『ベランダでできるキャンプ飯』をやりましたが、そういったグルメ情報をはじめ、手軽に使える新商品、手を汚さない調理法など。テレビは＂情報＂をどう楽しく届けるかということが重要ですから、情報を交えることで、番組でキャンプを取り上げやすくなったのです」

これまでは、キャンプは視聴率が取れる題材ではなかった。

「以前からヒロミさんなどキャンプ好きのタレントさんはいて、'97年『Apaヒロミの大人の遊び方』(フジテレビ系)で、ヒロミさんの趣味であるキャンプを紹介したことがありました。これは深夜だから成立したのですが、ゴールデンタイムでは難しかったと思います。ですが最近はゴールデンでもキャンプに取り組もうという動きが出てきた。昨年の『嵐にしやがれ』(日本テレビ系)でも大野智くんとヒロシさんがキャンプへ行っていますよね。ただ、キャンプ単一でレギュラーを作るのは難しい。旅番組で、旅の一環として有吉弘行さんと櫻井翔さんがキャンプに...など、その＂要素＂を取り入れる形で急増していくのではないでしょうか」

昨今はキャンプ好きのタレントも増えてきた。

「おぎやはぎの矢作兼さんもキャンプに詳しい。『おぎやはぎのハピキャン』は旅番組風ですから、そこに矢作さん発信の情報がプラスされて面白くなるでしょう。スターバックスが日本に来てカフェブームが定着したように、今のキャンプブームも日本の文化の一つとして、今後定着していくのではないかと私は考えています」

取材・文＝衣輪晋一

すずき・おさむ●'72年4月25日生まれ、千葉県出身。放送作家として多くの番組を手掛ける。

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