日本時間3月16日に開催された「第98回アカデミー賞授賞式」。歴代最多16部門ノミネートされた「罪人たち」への期待が集まる中、その前評判を覆し、作品賞をはじめとする最多6部門でオスカー像を手にしたのが、4月11日(土)にWOWOWシネマで放送される「ワン・バトル・アフター・アナザー」だ。
ポール・トーマス・アンダーソン監督のもとにレオナルド・ディカプリオをはじめ、ショーン・ペン、ベニチオ・デル・トロ、テヤナ・テイラーら今回のアカデミー賞でも揃ってノミネート入り(ペンは助演男優賞を受賞)した名優たちが集った本作。平凡な暮らしをしていた元革命家の主人公が、治安維持機関の軍人に娘をさらわれ、テンパりながらも反撃に出る様子を、現代アメリカ社会への批判のまなざしやオフビートな笑いを交えて描くユニークな犯罪アクション大作だ。
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妻・ペルフィディア(テイラー)と共に革命グループ"フレンチ75"の一員として活動していたパット(ディカプリオ)だが、娘が生まれて間もなくペルフィディアが反移民機関"MKU"の指揮官・ロックジョー(ペン)に捕まってしまう。仲間が次々と殺される中、娘と共に命からがら聖域都市に逃げたパットだったが、それから16年後、再びロックジョーの魔の手が迫り...。
ドラッグに溺れ、パラノイアに苛まれるダメダメな父親をコミカルに演じたディカプリオや、ペルフィディアに執着するロックジョーの変態的な一面を嬉々として体現したペンなど、俳優たちの熱演が光る本作だが、最も存在感を示しているのが画面には登場しないアンダーソン監督だ。
カンヌ、ヴェネツィア、ベルリンの世界三大映画祭すべてで監督賞を受賞してきたアンダーソン監督だが、意外にもアカデミー賞とは縁がなかった。「ゼア・ウィル・ビー・ブラッド」(2007年)など監督賞は過去3度、また作品賞や脚本賞も合わせると過去11ノミネートされてきたものの、すべて受賞を逃してきた。
「ワン・バトル・アフター・アナザー」で悲願の監督賞に加え、作品賞、脚色賞と個人として3部門を受賞。そんな本作では"天才"ポール・トーマス・アンダーソンらしさがこれまで以上に炸裂している。











