© SBS 原作:久坂部 羊「神の手」(幻冬舎文庫)
本作で最も大きな見どころとなるのが、チソンとイ・セヨンが演じた対照的な2人の医師像と、その繊細な表現力である。
チソンが演じるチャ・ヨハンは、患者の診察を始めてわずか10秒ほどで状態を把握することから「ドクター10秒」と呼ばれる天才医師。しかし、3年前に患者を安楽死させた罪で服役していたという過去を抱えている。
チソンは、そんなヨハンを単なる完璧な「天才医師」としてではなく、患者の痛みに真正面から向き合う一人の人間として表現。症状を瞬時に見抜く場面で見せる鋭い眼差しと、患者や周囲と向き合う際の静かな表情。その緩急ある演技が見事なコントラストを生み、圧倒的な能力の裏側に深い葛藤を抱えるヨハンの人物像に重厚なリアリティを与えている。
© SBS 原作:久坂部 羊「神の手」(幻冬舎文庫)
チソンにとって本作は、2007年のヒット作「ニューハート」以来、12年ぶりの医師役となった。同作では情熱あふれる若手研修医を演じたのに対し、「医師ヨハン」では深い経験と知識を備えた天才医師を好演。同じ医師役でも異なるアプローチで人物像を立ち上げ、役柄に応じて表現を変えるチソンの演技力を印象づけた。
一方、イ・セヨンが演じるカン・シヨンは、ハンセ病院のペインクリニックのレジデントだ。かつて事故に遭った父親を救えなかったトラウマから医師としての自信を失い、韓国を離れようとしていた彼女は、知人の頼みで矯正医官としてアルバイト勤務することになる。そこで出会ったのが、刑務所で服役中だったヨハンだ。
© SBS 原作:久坂部 羊「神の手」(幻冬舎文庫)




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