映画『バンジージャンプする』(2001年)で本格的に俳優活動をスタートさせ、今年デビュー20年目を迎えるナムグン・ミン。除隊後に出演したドラマ「私の心が聞こえる?」(2011年)や「匂いを見る少女」(2015年)で主役を上回る存在感を発揮し、徐々に人気を不動のものへ。特に極悪非道な財閥御曹司を演じた「リメンバー~記憶の彼方へ~」(2016年)での悪役ぶりや、高視聴率を記録した主演ドラマ「キム課長とソ理事~Bravo!Your Life~」(2017年)で見せたコミカルな"キム課長"のインパクトは凄まじく、40代にして独自の個性を確立。まさに今こそがキャリアの絶頂期といえるかもしれない。
そんな遅咲きの演技派ナムグン・ミンが、KNTVにて9月1日(日)から日本初放送となる最新主演ドラマ「ドクター・プリズナー(原題)」に出演。"刑務所の王"の座を巡って頭脳戦が繰り広げられる今作の魅力について語ってくれた。
――演じられた役柄のご紹介をお願いします。
「僕が演じたキャラクターはナ・イジェという人物で、とても純粋ですが実力は確かな医師です。ある事故によって復讐心を抱くようになり、復讐計画を繰り広げていくのですが、善良で正義感がありながらも、悪人に対しては恐ろしい部分を持ち合わせたエース医師の役を演じました」
――善良だったイジェは復讐のために180度異なる人物に変化しましたが、ギャップのある役柄を演じるのは大変だったのでは?
「ギャップが大きい役を演じる時より、ギャップが小さく細かい演技で演じ分ける時の方が大変だと思います。善良な人の時は僕自身の善良な部分を引き出し、悪い人に変わった時は僕が復讐したい人を思い浮かべながら演じたので(笑)、難しくはなかったです」
――韓国では"刑務所版ゲーム・オブ・スローンズ"とも言われましたが、参考にした作品はありますか?
「参考にしたということはありませんが、メディカルドラマは見ました。周りの人が面白いと言っていた『グレイズ・アナトミー』も見たことがなかったので見ましたが、特に参考にした作品はありません。医者がドラマに映った時にどのように映るかということを重点的に考えていました」
――韓国で同時間帯視聴率首位をキープし続けました。人気の秘訣はナムグン・ミンさん...ですよね(笑)。
「はい(笑)、そんな風に言っていただけると『違います』と答えなければいけませんね(笑)...というのは冗談で、脚本がとても面白く、筋が通っている作品だったからだと思います。そして、監督や全ての俳優さんたちがしっかりと演技力を見せてくださったのでいいドラマが出来上がったのだと思います」
――手術シーンもありましたがどのように準備されましたか?
「手術シーンというのはドラマの場面でしか接することができないじゃないですか。手術シーンはドラマティックな場面ですが、実際手術する人はどのように手術するか、医者の立場に立ち、ドラマティックな要素を除いて、リアリティを引き立たせて演じることにポイントを置いていました。僕が脊椎や首があまり良くないこともあって(笑)、知り合いの医者がたくさんいるのですが、その先生たちからアドバイスをもらったりして、研究しながら役に成り切るため努力しました」
――印象に残っているセリフや場面は?
「最初に台本を読んだ時に一番印象に残っている場面が、第1話の終わりに、ナ・イジェに悪事をしたジェファン(パク・ウンソク)に3年越しに会いに行き、肩に凶器を刺して、短く「俺のこと覚えてるか?」と言うセリフが、文字で見てもインパクトがありました。ドラマ撮影が終わり、コメンタリー映像を見たのですが、他の俳優さんたちもその場面が印象的だったと仰っていました。僕も同じです」
――緊張感あるシーンが続きましたが、役とプライベートの切り替えはどのようにされていましたか?
「僕は自分自身がどんな人かよく分からなかったのですが、最近バラエティ番組『シングル男のハッピーライフ』を撮っている時にドラマに出ている僕と普段の僕が全く違うことに気づきました。ナムグン・ミンはとてもおかしな人間だったので(笑)。ドラマに出ている自分自身の姿を見て、僕はこういう人間なんだと思っていましたが、ギャップが大きく、プライベートのナムグン・ミンに戻るのは難しいことではありませんでした」
――KNTVでは「シングル男のハッピーライフ」も日本初放送中です。
「それをご覧いただければお分かりいただけると思います!僕がどれだけテレビと違う人なのか...(笑)。僕もそれを見てとても驚き、たくさん笑いました。日本のファンの方にもご覧いただくというのは何だか気恥ずかしいですね(笑)。バラエティ番組は、よく見る方ではありませんが、『シングル男のハッピーライフ』は人気番組なので、何度か見たことはありました。スタジオにもいた友達のイ・シオンの縁で、以前にも少し一緒に出演したこともあったので、他のバラエティ番組よりも少し気楽に出演を決められたと思います」
――今年デビュー20年目になりますが、この20年はどんな時間でしたか?
「演技を始めて20年近くになるんですね。信じられません(笑)。もちろん先輩方はたくさんいらっしゃいますが、より努力をして、良い演技・良い作品を作り上げるための責任感が強くなってきたように感じます。(今後演じてみたい役柄について)演技や役柄というよりは、台本を全体的に見て、良い台本から与えられた役柄を、キャラクターに関係なく僕が合わせて演じるのが目標です」
文=HOMINIS編集部
放送情報
ドクター・プリズナー(原題)
放送日時:2019年9月1日(日)20:50~
※毎週(日)20:50~2話連続放送
「ドクター・プリズナー」インタビューSP
放送日時:2019年9月5日(木)18:45~
チャンネル:KNTV
※放送スケジュールは変更になる場合がございます。
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