「Sweet Home」で世界的ブレイク！主演が相次ぐイ・ドヒョンが体現した「鮮烈な恋心」

昨年末から全世界で配信され、2200万人が視聴するなど世界的にも高く評価された「Sweet Home －俺と世界の絶望－」。残忍なモンスターへと姿を変えた人間たちが暴走し、地獄と化した壮絶な世界観を描きながらも、主演のソン・ガンやパク・ギュヨンといった次世代スター俳優たちのフレッシュな存在感がより多くのファンを惹きつけたことは間違いない。

整った容姿だけでなく演技力も兼ね備えている彼らの熱演は、浮世離れしたストーリーにリアリティをもたらし、視聴者を作品の世界へとグッと引き込んでいった。そんな中、今作のヒットを機に、大きなブレイクを果たしたのがイ・ドヒョンだ。

182cmという抜群のスタイルとスマートだが温かみも感じさせる整ったルックスを持つドヒョン。2017年に俳優デビューすると、2018年の「30だけど17です」で、アン・ヒョソプ演じる高校生の親友を演じ、天真爛漫な姿で見る者に癒しをもたらした。さらに、幽霊が宿泊するホテルを題材にした大ヒット作「ホテルデルーナ～月明かりの恋人～」(2019年)では、IUが演じたヒロインの遥か昔の恋人で、物語のキーパーソンともいえる重要な役に抜擢された。

高い演技力で徐々に知名度を高めていった彼にとって決定的な転機となったのが「Sweet Home －俺と世界の絶望－」だ。｢愛の不時着｣(2020年)でおなじみのSTUDIO DRAGONによる製作、「トッケビ～君がくれた愛しい日々～」(2016年)や「太陽の末裔 Love Under The Sun」(2016年)などのヒットメーカー、イ・ウンボクが監督を務め、グロテスクな題材ながら、スリリングな展開とキャラクターの魅力で高い評価を獲得した。

中でも、ドヒョンが演じたウニョクは、物語の舞台となる古びた集合住宅"グリーンホーム"に妹と暮らす医大生で、持ち前の頭脳を活かして数々の窮地を救うことになるキャラクター。見せ場たっぷりのリーダーシップを発揮し、時に主人公を喰ってしまうほどの存在感を見せた。

そんなドヒョンが、キム・ハヌル、ユン・サンヒョンといったスター俳優と肩を並べた「18アゲイン(原題)」(2020年)に続き、主演を務めた「五月の青春(原題)」が11月12日(金)より衛星劇場にて日本初放送される。1980年5月に起きた光州民主化運動の時代を背景に、運命に導かれるように惹かれ合った若者たちの青春を鮮烈に描き切ったヒューマンドラマだ。

ドヒョンが演じているのは、ソウルの医大を首席合格し、故郷である光州へと帰郷することになるファン・ヒテ。地元ではちょっとした有名人であり、スポーツカー＆サングラス姿で街に繰り出すなど、自由奔放な役どころ。だが、実はある事件によってトラウマを抱えているキャラクターだ。

自信満々に振る舞っているが、胸中では誰よりも様々なことに思いを巡らせているヒテ。そうした心ここにあらずの内面を、ふとした瞬間の眼差しでナチュラルに表現しており、複雑な人物像を巧みに浮かび上がらせていく。

そんなヒテが惹かれていくのが、「Sweet Home －俺と世界の絶望－」では兄妹役で共演したコ・ミンシ扮する看護師のミョンヒ。彼女と居る時にだけ柔らかな微笑みを見せ、次第に心を奪われていく過程を繊細に体現。かと思えば、民主化の波がひたひたと押し寄せる中で運命のいたずらに翻弄されていく姿など、揺れ動く心情を汲み取った丁寧な芝居で、当時の時代背景を色濃く反映させた物語に深みをもたらしている。

デビューから5年足らずで主役級の実力派俳優へと上り詰めたイ・ドヒョン。確かな演技の実力を発揮している本作を見れば、その活躍ぶりが必然だったと納得できるはずだ。

文＝HOMINIS編集部

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