子役から大人の俳優へと成長を遂げたユ・スンホに注目

子役スターが大人の俳優へと脱皮するのは難しいとよく言われる。それは日本でも韓国でも同様なのだが、今年24歳のユ・スンホは、子役時代から培った確かな演技力を持って、成人後も子役時代以上の活躍をみせている。

9歳で国民的子役スターに

1993年生まれ、7歳で演技を始めたユ・スンホが広く知られるようになったのは、2002年に出演した映画『おばあちゃんの家』から。夏休みに田舎のおばあちゃんの家に預けられたやんちゃな男の子を演じて、一躍国民的子役スターとなった。その後もドラマ『悲しき恋歌』(2005)ではクォン・サンウ、ドラマ『太王四神記』(2007)ではペ・ヨンジュンの幼少期を演じるなど活躍した。

そして、2009年のドラマ『善徳女王』からは誰かの幼少期を務めることはなくなり、ドラマ『ドラゴン桜<韓国版>』(2010)では主役としてドラマを牽引。続くドラマ『欲望の炎』(2010)で愛に悩む主人公を演じて大きく成長したと認められ、時代劇ドラマ『ペク・ドンス』(2011)では難しいアクションとともに悪役に挑戦してさらに高く評価された。

兵役後にさらにステップアップ

だが2012年、ドラマ『会いたい』で複雑な事情を抱えた青年を見事に演じると、その放送終了後の2013年に世間に公表することなく兵役の任に就き、約2年間、活動を休止した。日本以上の学歴社会の韓国では俳優も大学進学するのが普通だが、彼は有名大学からの特例入学の誘いを辞退して、演技に専念するために若いうちに兵役に就くことを選択したのだ。

そして2014年暮れに除隊した後は、すぐに活動を再開。ウェブドラマ『想像ネコ~僕とポッキルと彼女の話~』、映画『朝鮮魔術師』、ドラマ『リメンバー~記憶の彼方へ~』と次々に主演を重ねて、完全復帰を印象づけた。夢に向かって努力するごく普通の若者や、ダークな部分のある人物など、どんな役でも自然体で演じ、視聴者を作品にぐっと引き込んでいった。

最新作『君主〜仮面の主人〜』とは?

大人の俳優として大きく成長したユ・スンホ。朝鮮時代が背景の最新ドラマ『君主〜仮面の主人〜』では、王を操る勢力から身を守るために仮面をかぶって生きてきた世子イ・ソンに扮した。仮面をかぶらねばならない理由を聞かされないまま成長したソンは、その理由を探ろうと外の世界に出て、水を私有化して権力を握る「辺首会」の存在を知る。そして、民のための真の君主となるべく彼らに対抗していく。

彼が演じる世子は架空の人物だが、「辺首会」と似たような組織は実在したという(ちなみに、ユ・スンホの昨年の主演映画『キム・ソンダル 大河を売った詐欺師たち』でも、主人公たちが水の所有権を巡って大規模な詐欺を仕掛ける様子が描かれた)。ドラマはそうした史実に基づく波瀾のストーリーとユ・スンホの自在な演技、同じく子役出身の女優キム・ソヒョンとの共演やエル(キム・ミョンス)の時代劇初出演も話題となり、この時間帯の視聴率トップを独走した。そんな作品が『KNTV HD』にて、日本初放送となる。今や誰もが認めるトップスターとなったユ・スンホの魅力を、この作品で堪能したい。

Writer:小田香

※この記事はヨムミル!ONLINEの転載になります。

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放送情報

君主~仮面の主人~ (原題)第1話先行放送【字】

放送日時:2017年9月20日(水)23:15~

チャンネル:KNTV HD
※放送スケジュールは変更になる場合がございます。

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