衝撃的な「クズ男」で遅咲きのブレイク！実力派俳優パク・ヘス、「イカゲーム」のその後

シーズン2の制作が公式に発表されるなど、世界的ヒットの影響が続いている「イカゲーム」。莫大な賞金をかけた命がけのゲームのスリリングに描いたこの作品、主演のイ・ジョンジェほか、イ・ビョンホン、コン・ユといった韓国映画界を代表する人気俳優が登場したことも話題を呼んだ。

そんな中、彼らに引けを取らない存在感を発揮し、ドラマを機に最もステップアップを遂げたのがパク・ヘスだ。昨年始めたInstagram(@haesoopark_official)も瞬く間にフォロワーが増え、その数はなんと280万人以上にまで及んでいる。

2007年に舞台でキャリアをスタートさせ、多くの演劇やミュージカルに出演してきたヘス。

彼の名を世に知らしめたのが、ドラマ「刑務所のルールブック」(2017年)。実刑判決を下されたスター野球選手の刑務所内での日常を描いた本作で、ヘスは主人公のキム・ジェヒョク役に抜擢された。クセ者揃いの囚人たちと邂逅しながら、希望を捨てずにたくましく生きるジェヒョクというキャラクターをチャーミングに演じ切り、作品をヒットに押し上げると、ヘス本人もドラマという分野で大きな飛躍を遂げるに至った。

そして「イカゲーム」で演じたのが、主人公ギフン(イ・ジョンジェ)の幼なじみで、巨額の借金を負ってしまうエリート証券マンのチョ・サンウ。借金に苦しみ自殺を図ろうとする思いつめた表情を見せたかと思えば、自分が生き残るためには周りを利用するクズな一面も覗かせる――そうした人間の複雑な胸中を捉えたハマりっぷりが、印象に深く残っている人も多いのではないだろうか。

そんな抜群の演技力によって立て続けに大作に抜擢されているヘス。その1本が、Mnetにて3月6日(日)に第1話先行、3月25日(金)から本放送がスタートする「キマイラ(原題)」だ。ライオンの頭、ヤギの体、ヘビの尾を持ち、口から火を吐いて人を殺す"キマイラ"。本作はそんなギリシャ神話の怪物を彷彿とさせる"キメラ事件"に人生を狂わされた人たちが、その真相を明らかにしていくサスペンススリラー。制作費も約130億ウォンという大規模な作品だ。

主演のヘスが演じるのは、凶悪犯罪を専門に追う強力班の刑事チャ・ジェファン。他の刑事が見落とすような小さな手がかりも逃さない完璧主義な性格だが、ヘスは眼差しひとつで神経質そうなジェファンの空気感を纏ってみせるからさすがだ。

一見すると嫌な男に思えるジェファンだが、ある人物の死を前に肩を震わせて涙を流したり、捜査をしながら喚き散らしたり...と、血の通った人間味溢れるキャラクターだ。ヘスはそんな人物像に深みをもたらしている一方で、ミステリアスな仏頂面を見せるなど、緊迫感を漂わせた抜群の存在感で、見る者を翻弄する。

世界でヒットを記録したスペイン産クライムドラマ「ペーパー・ハウス」の韓国リメイク版では、スピンオフドラマが作られるほどの重要なキャラクター・ベルリン役に抜擢されるなど、遅咲きながら輝かしいキャリアを築いているヘス。演劇畑で培った抜群の表現力を武器に、今後もさらなる活躍を見せてくれることだろう。

文＝HOMINIS編集部

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