"ベーグルニョ(ベビーフェイスでグラマーな女性)"と呼ばれ、今年6月5日に40歳を迎えた今もキュートな魅力に溢れたユ・インナ。最近ではチョン・ヘインとジス(BLACKPINK)が共演した話題作「スノードロップ」(2021年)で外科医を演じ、黒髪&眼鏡姿でシリアスな演技を見せていたことも記憶に新しい。
そんなインナの魅力が弾ける作品といえば、「真心が届く~僕とスターのオフィス・ラブ!?~」(2019年)の女優、オ・ユンソ役だ。
TBSチャンネル1で7月1日(金)から放送される「真心が届く~僕とスターのオフィス・ラブ!?~」は、かつては"韓流の女神"と呼ばれていた元トップ女優のユンソと、恋愛オンチな敏腕弁護士、クォン・ジョンロクが繰り広げるじれったい恋の物語。
メインカップルを演じたイ・ドンウクとユ・インナは、日本でも大ヒットした「トッケビ~君がくれた愛しい日々~」(2016年)で大ブレイクした"死神&サニー"コンビ。そんな2人が再共演するということで、制作前から大きな反響が寄せられた。
「トッケビ」では、キム・ゴウン扮するヒロイン、ウンタクがアルバイトするチキン店の社長・サニーを演じたインナ。気の強いサニーが押しの一手で死神の頑なな心を開いていく展開は、どことなく「真心が届く」と相通じる部分もあり、「トッケビ」のラストで生まれ変わった"その後"を彷彿とさせられる今作での役柄は、ファンを大いに喜ばせたことだろう。
根も葉もないスキャンダル疑惑に巻き込まれて2年間も芸能界を干されていたユンソが、新ドラマのキャスティングの条件として、役作りのため法律事務所での現場実習を言い渡されることから始まる本作。その法律事務所"オルウェイズ"のエース弁護士こそが、堅物弁護士クォン・ジョンロクで...というストーリーだ。
見どころは何と言っても、堅物ジョンロクをも落としてしまうユンソの天真爛漫さ。若い頃から女優としてチヤホヤされてきたため社会人としての一般常識がまるでないユンソは、実習初日から秘書らしからぬ女優ファッションに身を包み、遅刻したばかりか、コピーもろくに取れず失敗ばかり。芸能人に興味がないジョンロクはそんなユンソを冷ややかな目で見ているが、素直で明るいユンソの一生懸命さに触れ、次第に態度が変わっていく。
そしてユンソもまた、失敗ばかりだった序盤から急成長。最初こそジョンロクのぶっきらぼうな物言いにいちいち腹を立てていたが、女子高生の詐欺事件やストーカー被害者たちの訴えを必死にサポートするうちにジョンロクにも認められ、それを境にジョンロクを男性として意識し始める。
まともな恋愛経験のないユンソが、彼の言動に一喜一憂する姿はとってもキュートで共感させられること必至。女優としての自信を失っていた自分が、存在価値を認められた嬉しさ――それが徐々に恋心に変わっていく展開や、脳内で繰り広げる甘~い妄想は、見ていて頬がつい緩んでしまう。
ドラマ中盤以降は、そんなユンソの"好き"が溢れ出す。自分の想いをさりげなくアピールしても、なかなか告白してくれないジョンロクにしびれを切らし、泥酔した勢いで「私は先生が好きです。一日中次の言葉を待っていたのに...」と電話で大胆告白。酔ったユンソの舌足らずな告白がたまらなく可愛らしい。
気持ちを確かめ合った後の2人の仲睦まじさはまた格別。自分のために何かしてあげたいというジョンロクの本心を聞いて、思わず自分からキスしたユンソが、「すごく愛おしくて...でもクォン先生は聞かずにキスしていいですよ」と照れながら弁明する姿や、(ドラマの社内恋愛シーンのように)一度やってみたかったとユンソの誘いで、職場の非常階段でイチャイチャする2人の姿は何とも微笑ましいワンシーンだ。
オルウェイズの仲間や芸能事務所のマネージャーらの目をかいくぐりながら、ゆっくりと着実に仲を深めていく2人。はじめての自宅デートで緊張気味だったユンソが、「変な想像しちゃって...」とうっかり口を滑らすと、「どんな想像をしてるの?こんな?」と優しくキスされてウットリ...。ジョンロクを前にしたユンソの表情は完全に恋する乙女そのものだ。
ユンソの女優復帰後が描かれるドラマ後半では、互いを思いやるばかりにすれ違い、恋愛の切なさや苦さも経験。そんな困難も共に乗り越えて、最後にユンソが選択するラストシーンは尊くて、とても愛おしい。イ・ドンウク扮するジョンロクを虜にしたように、見ているうちに魅了されてしまうユ・インナのチャーミングさは必見だ。
文=酒寄美智子
放送情報
「真心が届く~僕とスターのオフィス・ラブ!?~」ノーカット字幕版
放送日時:2022年7月1日(金)~13日(水)20:30~
※毎週(月)~(金)20:30~(2話連続放送)
※7月7日(木)は放送なし
チャンネル:TBSチャンネル1 最新ドラマ・音楽・映画
※放送スケジュールは変更になる場合があります
詳しくはこちら