「こえかぶ」初日公演には内田夕夜斎賀みつき高橋広樹羽多野渉が出演!アフタートークには中村鷹之資も登場

2022年にスタートした現代語を交えて送るオリジナル歌舞伎朗読劇「こえかぶ 朗読で楽しむ歌舞伎」の第2弾となる「こえかぶ 朗読で楽しむ歌舞伎 ~雪の夜道篇~」が10月7日から9日まで東京・草月ホールにて上演された。7日には内田夕夜、斎賀みつき、高橋広樹、羽多野渉、8日には置鮎龍太郎、甲斐田ゆき、諏訪部順一、福山潤、9日には立花慎之介、朴璐美、平田広明、吉野裕行が出演した。今回は初日となる7日の公演をレポートする。

本公演では『仮名手本忠臣蔵』と『雪暮夜入谷畦道』の2つの演目が上演。台風が迫る夜中に、放送協会のラジオスタジオで「声で楽しむ歌舞伎 こえかぶ」の生放送が迫っていたが、出演者の誰も到着しないという緊急事態に直面していた。そのような中で番組ディレクターの鈴木昌治(羽多野渉)、俳優の黛寛太(高橋広樹)と風吹蘭(斎賀みつき)、アナウンサーの京本竹夫(内田夕夜)がこの状況をどのように乗り越えるのか......というストーリーとなっている。

朗読劇の前には羽多野演じる昌治を中心にラジオを披露するまでの一連の寸劇が展開され、会場からは笑いが溢れる。最初の演目「雪暮夜入谷畦道」では、片岡直次郎こと"直侍"(高橋広樹)が捕手に追われながらも、花魁・三千歳(斎賀みつき)との切ない恋模様を情感たっぷりに表現。終始笑いにことかかない演目ではあったが、直次郎と金子市之丞(羽多野渉)の臨場感あるせめぎ合いは手に汗握る展開だった。最初は棒読みでぎこちななかった竹夫役の内田が共演者との掛け合いを経て、最後には誰よりも楽しんでいたのが印象的だった。

「仮名手本忠臣蔵」は全十一段の長編における七段目となる祇園一力茶屋の場を取り上げ、家臣のひとり早野勘平(高橋広樹)の妻おかる(羽多野渉)とその兄・寺岡平右衛門(斎賀みつき)を中心に物語が展開された。2本目ということで、4人の掛け合いも乗りに乗っている印象で、抑揚のある台詞回しにうっとりしてしまった。また、おかるを演じた羽多野が羽織の早替をさせられる場面では会場から大きな笑いが巻き起こるなど、声だけではない演技も見どころ満載だった。

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こえかぶ 朗読で楽しむ歌舞伎 ~雪の夜道篇~

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