――すごくテンポ感のある会話劇が展開されていますが、お2人がキャラクターを演じる上で意識されたことはありますか?
杉田「アルマとして演じる上で当初、『現代の子どもに対して相棒としてどう接するか』をテーマに役作りをしていたんですが、実はアルマ自身も子どもだったことに気づいたんです。記憶がない、自分自身が分からない、不安を吐露できないとなると、自分と似たような境遇のヤツにすがりつくしかない。出会ったのがヒカルで良かったですよね。イベントでも言いましたが、もし極悪人の元にアルマがいたとしたら、時限爆弾に改造されて粉みじんになってしまったり、間違った情報ばっかり植えつけられて、人類をジェノサイドする兵器になったりしたかもしれない(笑)」
豊永「ヒカルは平凡な中学生の男の子なのですが、今の中学生の子がどんな子なのかは僕らはあくまで想像しかすることしかできないので、僕の中での中学生時代の情報と照らし合わせつつ、現代のテクノロジーだったりとか、そういうものの進歩によって変化している部分は取り入れて演じました。ただ、個人的には根っこの部分はどの世代でも一緒だと思うんですよ。なので、僕らの時代にもいたような、平凡な中学生の男が今の時代にもいるという認識のもとで、良くも悪くも協調性がある子がヒカルくんなんだろうなと想像しつつ、その感覚をどう表現に落とし込んでいこうかなというのは意識していました。ツッコミやリアクション1つ取っても、変にアニメアニメしすぎて、整合性が取れなくならないようにしたくないと思っていたので、あくまでもリアルな質感を意識することを心がけました」
杉田「ヒカルが抱えている不安や恐れを共有することで、2人の間に共通項が生まれて、バディとして絆が深まっていく。ただ、根本の問題が解決しないと危機的状況からは脱することができないので、そこは相手を信じる。相手が望まないものを提示してしまうと、何もしないのと一緒だと思われてしまうから。言葉を隠さないで言うと、メンヘラの彼女と付き合う時、常に見えない選択肢が時限爆弾のように襲ってくるイメージ」
豊永「そこは言葉隠していただきたくて......(笑)」
杉田「過去に遊んできたゲームの話ね」
豊永「それなら良かったです(笑)」
杉田「命の危機が訪れる中、どれだけ自分の相棒を信じられるか、『そもそも信じるってなんだろう』ということを常に念頭に置きながら演じました。アルマは後で声を加工しなければいけないので、本番は別の部屋での収録になることもあるんです。ただ、テストの際は同じ部屋でイメージの共有ができるので、なるべく豊永くんとは収録日が一緒なら嬉しいなと思っていました。幸い、ほとんど一緒の時間で収録できたのでよかったよね」
豊永「僕も杉田さんと一緒に録りたいなと思っていたのでありがたかったです」
放送情報
「メカウデ」
TOKYO MXほかにて、10月3日(木) 24:30より放送中
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