前代未聞の挑戦!鈴村健一が水没した王の墓の調査をナビゲート

声優界をけん引するトップランナーの1人、鈴村健一は1994年にデビュー。これまでに「機動戦士ガンダムSEED DESTINY」のシン・アスカ、「銀魂」の沖田総悟、「おそ松さん」のイヤミなど幅広い役柄を演じ、最近では「鬼滅の刃」で伊黒小芭内の粘着質なキャラクターを好演したことも記憶に新しい。

鈴村はキャリアの初期から"マルチ"を意識した活動を展開しており、2008年にはアーティストとしてメジャーデビューし、ラジオパーソナリティーの分野では第2回声優アワードでベストパーソナリティー賞を受賞。また、即興舞台劇「AD-LIVE」を2008年に発案し、2015年からは総合プロデューサーという立場で、同舞台を人気作品に育て上げている。

そんな鈴村がナレーターを務めるドキュメンタリー「黒人ファラオ:ナイルに沈んだ王墓」が、3月28日(土)にナショナル ジオグラフィックで放送される。ナイル川流域にある古代遺跡の調査を基に、かつて強大な力を誇ったとされるヌビア人の謎に迫る。

(C)Pearce Paul Creasman

考古学者たちによると、豊かな金鉱を手中に収めていたヌビア人はスーダン北部を中心に繁栄し、古代エジプトさえも100年近くにわたって統治するほどの力を持っていたという。ファラオとは古代エジプトで"王"を意味する言葉だが、黒い肌のヌビア人は"ブラック・ファラオ"として古代エジプトに君臨し、一大帝国を築き上げたのだ。

番組では、ナイル川沿いにあるヌリ遺跡の調査をカメラで追跡。調査のターゲットとなったのは、ナイル川から染み出した地下水によって墓室が水没し、ほぼ手つかずのままになっているピラミッド。ヌビア人の象徴ともいえる金細工や金箔の装飾を探しつつ、砂漠のど真ん中での潜水調査に、水中考古学者が挑む。

(C)Pearce Paul Creasman

鈴村のナレーションは、抑制の効いた語り口で古代エジプトの謎を解き明かしていく。その中でも知的好奇心を刺激されるのは、この時代に繰り広げられた権力闘争の物語だ。かつてヌビア人の人々は古代エジプトの属国の立場にあり、エジプト王に黄金を献上するなど良好な関係を築いていたという。

ヌビア人はなぜ古代エジプトを支配するに至ったのか。そこには単なる"弱肉強食"ではない歴史のドラマがあり、その全容が鈴村の語りとともに掘り起こされていく。信心深い神官、戦いの場で剣を振るう民衆、そして古代エジプトの頂点に立つことになったヌビア人の"ブラック・ファラオ"。鈴村の声は、そんな古代エジプトの情景に、静かで熱く、どこかもの哀しさすら感じさせてくれるだろう。

文=editaholic

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放送情報

黒人ファラオ:ナイルに沈んだ王墓
放送日時:2020年3月28日(土)20:00~
チャンネル:ナショナル ジオグラフィック 未知の自然・宇宙・歴史
※放送スケジュールは変更になる場合がございます。

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