映画『死ねばいいのに』『シャドウワーク』での主演を控える奈緒と謎の男・玉森裕太の真骨頂を見たドラマ『あのクズを殴ってやりたいんだ』

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2026年7月公開の映画『死ねばいいのに』にて主演を、年内公開予定の映画『シャドウワーク』にて吉岡里帆とのダブル主演を務める奈緒。

奈緒と言えば、2019年放送のドラマ『あなたの番です』(日本テレビ系)での怪演っぷりで一気に名を知らしめた後、2023年4月期のドラマ『あなたがしてくれなくても』での主演、セックスレスに悩む妻として視聴者から共感を生む存在に。そして、2024年1月期のドラマ『春になったら』では木梨憲武とのダブル主演を務めた。

列挙した3作品、どれもで全く異なる顔を見せてきた印象の奈緒が、その直後に挑んだのがドラマ『あのクズを殴ってやりたいんだ』でのほこ美である。

同作品は、結婚目前にクズな彼氏の浮気が発覚して破局した人生どん底のアラサー女子・ほこ美が、金髪の謎の男との出会いをきっかけに、一念発起してボクシングに目覚めるといったストーリー。

奈緒演じる
奈緒演じる"ほこ美"はボクシングを通していかに成長していくのか

このドラマでの奈緒は、とにかく見ていて清々しい印象。1話で式場のカメラマンとして入る予定だった海里(玉森裕太)がほこ美に対して「負けっぱなしだ」と言ったのを聞き流さず、その言葉に焚き付けられたように、元・婚約者に詰め寄るシーンは痛快。思えば、このときからほこ美と海里のお互いを高め合う関係性は始まっていたようにも思える。

そして、自分を変えたいと一念発起し、ボクシングを始め、さらには試合に出るまでに成長していく姿も見ていてポジティブなオーラを放つ。とにかくパワフルで、負けん気が強くて、一度これと決めたらそう簡単に揺らぐことがない、ほこ美の姿はまさに現代女性の憧れ像。なかなか経験することがないレベルの災難に見舞われてもポジティブに対応する姿、良い意味で着飾りすぎない姿は共感を生んだ一つの理由だろう。

そして、この作品を語る上で欠くことのできないのが、玉森裕太が演じる金髪の謎の男・葛谷海里である。昼はカメラマンとして働き、夜はバーテンダーのアルバイトをしている彼は、実はボクシングと深い関係性があって......という役どころ。

てっきり、ボクシングの世界へプレイヤーとして復帰していくのかと思いきや、こちらが想像していない方向で再起を遂げていく姿が見どころである。

そして、このドラマのタイトルにもある"クズ"と葛谷という苗字をかけており、最初こそ女性関係にだらしない姿を見せるも、根本的には悪気なく周囲の人物に優しい印象。回を重ねるごとにほこ美に対する思いが変化していく姿がたまらない。その中でも、第二章が幕開けした6話で海里の思いが定まったシーンでの表情は、ぜひとも見てほしい。

2026年も活躍し続ける奈緒のまっすぐさ、優しさと正義感、そして"クズ"と言わせるような一面を兼ね備えた玉森の演技をぜひ見逃さず!

文=於ありさ

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