
一方で、「孤独のグルメ」との共通点は、やはり主人公の心理描写で物語が進んでいくという点だ。同ドラマは「孤独のグルメ」と比べるとかなりコミカル色が強められているのだが、誰かの思考をのぞき見しているような描き方というのは、つい見入ってしまう効果がある。「孤独のグルメ」の場合、深夜帯でグルメにフォーカスしたというポイントも相まってコアなファン層に刺さったところから人気作へと駆け上がったが、やはり核となる部分はドラマでありながら一人称を貫いているところこそが醍醐味。
そんな「孤独のグルメ」ならではの手法を、うまく別テーマで表現しているのが同ドラマなのだ。原作の魅力に加え、竹内にしか出せない味のある表現、ヨーロッパ企画の上田誠が脚本監督を務めた脚本など、多くの才能が結集して実現させた"スペシャル"なドラマであるといえる。"ながら見"してしまいがちな「孤独のグルメ」も、同ドラマを観た後に観賞すると、気付かなかった隠れた魅力を見つけられるかもしれない。

文=原田健






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