
――英勉監督とは強い信頼関係を感じますね
藤ヶ谷「準備稿でいただいた台本では、おそらく気を遣ってもらって桜井のセリフがちょっとあったんですよね。でも、僕は少なければ少ないほど面白いんじゃないかと思って。それは楽になるということではなく、一発の『殺すぞ』で終わらせないといけないから、ハードルも上がるんですけど。監督と初めて会って『準備稿読んで...』と話しかけたら、『もしかしてセリフ減らしてくれってことですか?』って返ってきて」
のん「すごい」
藤ヶ谷「監督は『実は僕も本番ではもっと減らそうと思っていました』って言っていて。すごく面白いなと。セリフ減らしますという現場はなかなかないし、変じゃないですか。それでこの監督についていっていいんだと、迷いがなくなりました」
――具体的に、撮影中で覚えているエピソードはありますか?
藤ヶ谷「監督はコンマ何秒とか目線をとか言ってくださるんですけど、やってみると、本番中もげらげら笑っているので、安心できました」
のん「嬉しいですよね」
藤ヶ谷「これでいいんだって。めっちゃ声出して笑うんですよ」
のん「『くくく』とかじゃなくて爆笑しています」
藤ヶ谷「こっちが笑いそうになるくらい。音声さんは嫌だったんじゃないかな(笑)。楽しかったけど、アクションシーンは監督もモードが変わるし、危険を伴うから緊張感もありましたね」
――すごく雰囲気が良さそうな現場ですね。
のん「藤ヶ谷さんが盛り上げてくれるムードメーカーでした」
藤ヶ谷「そんなことないよ」
のん「くたびれて不機嫌になることとかないんですか?」
藤ヶ谷「あったとしても言わないと思う(笑)。ただ、監督が現場の空気を作るじゃないですか。だから、僕はそっちに合わせるようにしていますね。監督が喋んなかったら喋んないし、楽しかったらそっちに乗っちゃうし」
――特に見てほしいシーンはありますか?
藤ヶ谷「さっきアクションを褒めてくれましたけど、桜井が一人でスピーディーに激しくやっていても、その後ろでカナコが消えたりして、最終的に持っていかれるんですよ。『またカナコに持っていかれますね』みたいなことは監督と話していました」
のん「他人事ですね。こっちかっこいいことやってるのに、いひひみたいな」
藤ヶ谷「あとはCGですかね。全然経験がなかったから、『ここ(肩)にカタツムリがいます』とか言われてもよくわかんなくて(笑)。ああいうのは時間かけていると思います」
のん「あとはやっぱり1話のアクションシーンですかね。ポンコツのカナコを使いながら、桜井が倒していく。面白いし、かっこいいですよね」
――最後に、カナコは日常の理不尽と日々戦っていると思います。お二人が経験した嫌なことを教えてください
のん「私は意図的にぶつかってくる人。高校生のときはぶつかられやすくて、道が詰まっているわけじゃないのに、よくあったんですよ」
藤ヶ谷「まさにカナコじゃん」
のん「満員電車で私だけぶすって言われたり」
藤ヶ谷「まじ?カナコじゃん」
のん「そうなんです」
藤ヶ谷「そこから芸能界に入るか殺し屋になるか、カナコかのんに分かれているんだ」
のん「よかったー。だんだんあの人意図的にぶつかってくる人だってわかって、踏ん張ってふっ飛ばしてやりました」
藤ヶ谷「(笑)。僕はあまりないんですけど、昔のマネージャーさんで年下で、それいいですねってときに指パッチンして指してくるんです。それがすごいむかついて(笑)。でも番組でコントやるときにその人をモデルにやらせてもらいました」
取材・文=まっつ
撮影=MISUMI
のんさん
ヘアメイク:森香織
スタイリスト:町野泉美:
衣装:トップス&パンツ YOHEI OHNO(03-5760-6039)、
アクセサリー&シューズ スタイリスト私物
藤ヶ谷太輔さん
ヘアメイク:大島 智恵美
スタイリスト:横田勝広(YKP)
衣装:SPiKe
放送情報
「幸せカナコの殺し屋生活」
2025年2月︎28日(金)、DMM TVで独占配信スタート!
https://info.tv.dmm.com/original/pre-membership/kanako/
(C)DMM TV (C)若林稔弥/星海社
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