――目を引く展開やインパクト抜群の台詞など、ショートドラマならではのギミックがあるのが本作の魅力です。「プロ彼女の条件」に取り組むうえで意識したことを教えてください。

志田「祐希は、だんだんと調子に乗って、マウントをとる女性になるのですが、この役は台詞というよりはモノローグ(心の声)が多いんです。特に表向きの顔と裏に隠れてる本性にギャップが出るよう『表情づくり』を頑張ったので、どちらの顔も楽しんでいただきたいです」

桜井「私の中の『琴音の理想』を崩さない程度に、いかに誇張したセリフ回しをするか、を意識しました。いわゆる意地悪な役割を担うキャラクターなので、よくショート動画で流れてくるような、一瞬でパンチ力を感じる画を作れたらな、と思いましたね。ただ、『琴音は悪い人』と一括りにするのではなく、見る人によって捉え方が変わってもいいのかなと思います」

小宮「僕が演じるのは、刑事ドラマを撮影中の俳優役。裏側を映しているので、普段の自分がやっているコミュニケーションの仕方と変えずに演じましたね。物語の中で、役としては生きているけど、僕自身の実体験も含まれているので、逆に意識しないことを意識しました」

――今回、桜井さんと小宮さんの共演シーンはなかったそうなので、お二人と共演している志田さんを介して、それぞれの印象をお聞きしたいと思います。まずは小宮さんと志田さん、俳優としてのお互いの印象を教えてください。

小宮「彼女の意識の高さは僕も学ばないといけないなと感じています。『現場を明るくする』ってすごく大事なことだと思うんですよ。彼女は分け隔てなく皆さんと接して、そんな皆さんから愛情をもらって、それによってみんなが笑顔になる...。どの現場に行っても好かれるって、やっぱり才能だと思うし、尊敬していますね」

志田「周りが見えていらっしゃって、皆さんにすごく優しいので、小宮さんは涼介さんそのものだと思いました戦隊もの(魔進戦隊キラメイジャー／2020〜2021年放送)を1年間やると、お芝居以外のことも学べると思っていて、小宮さんはそんなヒーローと共通点があったので、『先輩はかっこいいな』と思いました」

――では、桜井さんと志田さんのお互いの印象を教えてください。

桜井「すごく明るくて、すごく楽しくて、可愛らしい子という印象があったので、こはくちゃんが、悪い言葉を使っているイメージがまったく思い浮かばなかったんですよ。それなのに、初めて汚い言葉の台詞を聞いたとき、妙に説得力があって、面白いなって思いました。またぜひどこかでご一緒したいですし、仲良くなってたくさんお話をしたいです」

志田「姉妹役とかやってみたいです！」

桜井「(そんなことを考えるなんて)かわいい〜！」

志田「桜井さんとは、シリアスで落ち着いたシーンが多かったので、あまり深いお話はできなかったのですが、その場にいらっしゃるだけで空気が柔らかくなりお芝居がしやすかったです。すごく透明感のある素敵な声をお持ちだと思ったので、琴音さんを映像で拝見するのが楽しみでした」

文・写真＝浜瀬将樹