そんな劇場版の成功を支えたのは、ドラマ版から再集結した最強チームの面々だ。筆頭に挙げられるのは、ハルの頼れる相棒で優れたプログラミングスキルを持つガク(平学)。M!LKのメンバーとしても大躍進中の佐野勇斗がガクの内なる情熱を丁寧に演じ、劇場版でもハルの暴走を支える役割を担っている。2人の最強の友情も、ドラマ版以上に胸震わされるに違いない。

他にも、リンリン(高橋凜々)役の福本莉子、祁答院一輝役の吉川晃司はもちろんのこと、会社の躍進に一役買ったゲームプロデューサー・蛇島透役の鈴木浩介、ゲームクリエイター・桜心護役の原嘉孝、ネットテレビ事業で手腕を発揮した報道プロデューサー・功刀数良役の津田健次郎も顔を揃えた。

そして、冷徹な社長令嬢"桐姫"こと黒龍キリカを演じるのは今田美桜。ビジネスのライバルとしてのバチバチの火花が、世界に挑むハルのエネルギー源に。決して馴れ合うことのない2人だからこその、じれったいラブの行方も必見だ。

本作の主題歌は、劇場用に書き下ろされたミディアムバラード「SBY」(Snow Man)。"ここまで来たのは自分ひとりの力でなく、君がいてくれたから"という感謝と、これからも一緒に進んでいこうという強い意志が描かれた壮大なナンバーが映画を彩る。目黒の俳優としての新境地、そして、豪華キャスト陣との化学反応が極上のエンターテインメントへと昇華された快作を、2025年の締めくくりにぜひ再見したい。

文＝川倉由起子