これぞ劇場版ライダー作品の原点!本郷猛と佐々木剛が演じる1号&2号の共闘が熱い!「仮面ライダー対ショッカー4Kリマスター版」
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「ウルトラマン」と並ぶ特撮ヒーローの原点である「仮面ライダー」は、1971年に放送が開始された。現在も続く仮面ライダーシリーズでは、通常のテレビシリーズと共に劇場版が製作されるのが恒例となっているが、劇場版の原点と言えるのが、1972年春の「東映まんがまつり」で公開された「仮面ライダー対ショッカー」である。今回東映チャンネルで、美しく高画質化した4Kリマスター版が放送されるが、ここで改めて本作の見どころをご紹介したい。
■短編映画ながらも28体の再生怪人が大挙して登場!
本作は、主人公が仮面ライダー2号/一文字隼人(佐々木剛)から、仮面ライダー1号/本郷猛(藤岡弘)に再交代する時期に制作された。ダブルライダーのそろい踏みという点に加えて、劇場版独自のポイントも多い。新たな怪人ザンジオーを中心に、過去に倒された怪人28体が大挙して再登場するほか、本郷猛の新しい変身ポーズが初披露された(旧1号編は変身ポーズなし)。また、いわゆる「新1号編」から登場するショッカー戦闘員の新コスチュームも本作で初めてお目見えしている。
(C)石森プロ・東映
悪の組織ショッカーの死神博士(天本英世)は、地質学者大道寺博士(伊豆肇)が開発した人工重力装置GXの設計図強奪を狙っていた。ショッカーはGXを使って地軸を狂わせ、大洪水を起こす計画だったが、設計図は不完全で、肝心の方程式が含まれていなかった。大道寺博士は悪用を防ぐべく、不測の事態に備えて娘の珠美(斎藤浩子)に預けていたのだ。計画を察した一文字隼人と滝和也(千葉治郎)、さらに本郷猛が駆け付けるも、珠美はザンジオーに誘拐されてしまう...。GXがショッカーの手に渡れば地球は危ない。ダブルライダーは決死の奪還に向かう。
32分の短編作品ながら、スリリングなストーリーに加えて、前述した通りに過去の怪人が勢ぞろいするとあって、ファンには見どころが満載。特に珠美と設計図の方程式を交換する死神博士を援護するため、崖の上に28体の怪人が出現して1体ずつ名乗りを上げるシーンは名場面だ。このシーンはイタリア映画「ヘラクレス」(1958年公開)での城塞に軍団が立ち並ぶシーンをイメージしたとされている。ムカデラス、エジプタス、アルマジロング、ドクガンダーといった2号ライダー編に登場した怪人を中心に、蜘蛛男、蝙蝠男、さそり男、サラセニアンらの旧1号ライダー編の怪人たちが登場するのもファンには胸アツだ。なお、怪人たちが撤退する場面をよく見ると、かまきり男、サボテグロン、ピラザウルス、トカゲロン、アリガバリ、ハエ男など名乗りの場面に不在だった怪人の姿も確認できるので、注視されたい。









