(C)テレビ朝日・東映
本作は、第1話「医者はどこだ!」など原作から厳選した有名エピソードを凝縮した、原作コミック連載50周年記念ドラマ。主人公のブラック・ジャックを演じた高橋は、何を考えているのか読み取ることのできないポーカーフェイスと、低く響く落ち着いた声で孤高の天才外科医を好演。半分白髪のヘアスタイルと大きな顔の縫い傷、黒いマントなど、特徴的なブラック・ジャックのビジュアルも我がものとしている。また、作中の手術シーンでは、冷静沈着な物腰と見事な手さばきで手術器具を使いこなし、ブラック・ジャックが桁外れの天才外科医だということを視聴者に強烈に印象づけた。
そんなブラック・ジャックが素顔を見せる唯一の存在でもある助手・ピノコを演じるのは、天才子役と名高い永尾柚乃だ。2023年のドラマ「ブラッシュアップライフ」で、中身は33歳のままタイムリープして人生をやり直す主人公の保育園児時代を演じ、注目を集めた彼女。本作でもビジュアルと話し方は幼児だが、中身は18歳という大人びたキャラクターを見事に体現している。
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患者を生の苦しみから解き放つために安楽死を請け負うドクター・キリコに石橋静河が扮したり、原作では盲目の鍼師だった琵琶丸を本作ではミュージシャンとして登場させ、竹原ピストルが演じるなど、原作のエッセンスを現代的に昇華させたところも見どころ。物語のラストでは、長年、アニメ版でブラック・ジャック役を務めている声優・大塚明夫が、ニュースキャスターとして声の出演をしているのもお見逃しなく。
冷酷さと優しさを持ち合わせた孤高の天才外科医を見事に表現した高橋。その熱演に注目しながら、「医療とは、命とは何か」という原作者・手塚治虫が問い続けてきたテーマを見事に表現したラストシーンを、ぜひその目で確かめてほしい。
文=中村実香











