池田エライザ×野田洋次郎共演「舟を編む ~私、辞書つくります~」――"辞書作り"のリアルと感動を紡ぐ名作

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これまで映画版などでは、営業部で厄介者扱いされていた馬締が辞書編集部に異動となり、持ち前の言語に対する熱意とセンスを活かして辞書作りに熱を注いでいく姿が描かれた。ドラマ版はそこから時代設定も移り変わり、舞台は2017年。「大渡海」の編集作業が始まってから13年が経過しており、馬締は主任となっている。

池田はドラマ版の主人公・みどりを演じる。「大渡海」の編集作業も佳境に差し掛かっているとは言え、完成まで残り3年ほど。辞書作りに要される膨大な時間と慣れない業務に圧倒され、最初は戸惑うばかりのみどり。しかし、自身の口癖だった「なんて」という言葉をきっかけに"言葉"の奥深さに気付く。そして馬締はもちろん、「大渡海」刊行に携わる人々の熱意に感化され、自身も"言葉の世界"に没頭していくのだ。

みどりは言葉を通じて自分の感情はもちろん、恋人や元同僚など周囲の人たちの思いにも向き合えるようになる。その過程で悲喜こもごもがあるのだが、池田は笑顔から涙まで、みどりの感情を豊かに表現している。傷つく局面もありながら真摯に相手と向き合うみどりの真っすぐさが魅力的だ。

本作では助演ポジションにシフトした馬締を演じたのは、RADWIMPSの野田。大学院では言語学を専攻していたほど"言葉"を愛している馬締は、"言葉"について語りだすと早口になったり、"言葉の世界"に浸って周囲が見えなくなったりと、一言で言うと言語オタクだ。そんな彼の一風変わった個性をしっかりと体現しながらも、同時に新人のみどりに寄り添い、支える時には柔和な表情やセリフ回しになり、馬締の優しい一面も表現している。

新たな時代設定と主人公で、これまでとは違う視点から「舟を編む」の世界を紡ぐ本作。2017年という設定だからこそ、時代の波の中で移り変わっていく言葉の意味や、それと向き合うことの意義も真摯に描かれている。物語の後半では、辞書編集部にさまざまな困難が降りかかる局面も。それでも尚、辞書作りに情熱を注ぐ彼らの挑戦を、最後まで見届けたくなる作品だ。

文=HOMINIS編集部

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