そして中山が演じているのは、海堂と斎田が弁護を担当することになる沙也加。彼女は過去に婚姻関係にあった2人の男性も不審死を遂げていることから、今回も遺産目当てで夫を殺したと疑われているのだった。海堂たちが依頼を受けて初めて沙也加に会いに行った際、沙也加は海堂を挑発するかのように、殺人の嫌疑をかけられているにも関わらず平然とした態度で、沙也加が世間から"稀代の悪女"と称されていることにも納得だ。
そんな沙也加を中山はミステリアスに演じ、落ち着いた声のトーンや表情作り、悠然とした佇まいで、沙也加が"稀代の悪女"と称されていることに説得力を与えている。一方でふとした瞬間の表情や視線の変化には含みがあり、沙也加が何かを隠していることを思わせる。
その後、沙也加が秘めていたある事実が事件を大きく動かすのだが、その秘密に関わることになると彼女は途端に動揺を見せる。何事にも動じなかった態度から一変、視線が泳ぎ、秘密を守ろうと必死になって海堂に訴えかける。中山の迫真の演技からは、その秘密が沙也加にとってどれほど大切なものかがひしひしと伝わり、胸を打たれる。それまでは掴みどころがなく胡乱な人物に映っていた沙也加の人間味が垣間見えた時、より一層彼女に引き込まれるだろう。
脳科学と事件関係者の"記憶"を題材に、これまでとは一線を画すリーガルドラマに仕上がっている同作。ストーリーの後半では状況は二転三転し、一気に真相へと近付いていく。事件の真相はもちろん、謎に満ちた被告人・沙也加を魅力的に演じた中山の演技にも注目しながら見てほしい。
文=HOMINIS編集部




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