©THE WORKS
この番組は、黒のスーツとハットに、アクセントとなる白色のネクタイを締めた小田井が、東京の街並みにひっそりと佇む老舗の食堂や純喫茶を訪れ、長く地元の人々に愛されてきた名物メニューはもちろん、店舗の佇まいや歴史、店主の人柄にまでスポットを当てていく。
特筆すべきは、食や空間に向き合う小田井の表情と細やかな所作だ。店の外観や年季の入った家具や看板に触れ、雰囲気を視聴者に分かりやすく伝えてくれる。そして、店内に足を踏み入れると、琥珀色の照明や使い込まれたテーブルの質感に愛おしそうな視線を向け、深みのある落ち着いた声で店主と言葉を交わす様子も味わいがある。
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また、第1話で「甘味かどや」(西新井)の今川焼きを食べる場面では、生地から出てくる湯気に食欲をそそられながら大きく一口頬張ると、「うん!」とうれしそうにうなずき、今川焼きへの感想を細やかに語る。その姿からも小田井の温かな人柄が感じられる。
急速に変化し続ける東京の街並みのなかで、静かに時を重ねてきた「レトロ」な空間に身を置き、その魅力を味わう。本作は、食を通じて東京に残る昔ながらの風景や文化に触れる紀行番組としての側面も持ち合わせていると言えるだろう。











