大胆かつ繊細な演技に魅せられる!三浦春馬が時代の変わり目に信念を貫き通した男を演じる!

主演映画「天外者」が誕生日である4月5日に全国の映画館で特別上映される三浦春馬。本作は2020年12月に公開され、ロングランヒット。現在までの興行収入は9億円を突破している。三浦が演じたのは新しい日本の未来像を頭に描き、幕末から明治初期を駆け抜けるように熱く生きた男、五代友厚。武士の魂と商人としての才覚を持ち合わせていた五代は薩摩藩士から明治政府の役人となり、その後、実業家に。今に続く商都、大阪の基礎を作り上げ、近代産業の礎を築いたと評されている。東の渋沢栄一、西の五代友厚とも評される功績を挙げながらも、長らく歴史に埋もれていたが、近年、多くの人の研究によって、その生き方や偉業が再認識され、ドラマでも話題になった人物を主人公にしたという意味でも興味深い。同志として夢を語り合った坂本龍馬(三浦翔平)、岩崎弥太郎(西川貴教)、伊藤博文(森永悠希)らとの若き日の友情も描かれ、時代が大きく変わる嵐のような日々の中、最期まで信念を貫き通した男の生き様を三浦が魅力的に演じている。

■愛する人たちを失い、ボロボロになりながら理想を具現化する生き方

剣の達人でありながら、時代を見通す力を持っていた五代は刀で人を殺しても世の中は良くならない、日本を変えたいとつねづね考えていた。出会った遊郭の女、はる(森川葵)の自由がなかった生き方に触れ、坂本龍馬と意気投合し、男も女も関係なく、誰もが夢を見られる国にするという想いを強くしていく。薩摩から船でヨーロッパに渡った五代は産業革命の手本を目の当たりにし、誰もが自由にものを言える世界に感銘を受けるが、坂本は殺され、はるとの再会は思いがけないものになり、幕末の激動の中、五代は大切な人たちを失っていく。弥太郎に「自惚れ屋」と茶化されながら、自信満々に夢を語る生き生きとした笑顔と喪失感と悔しさに打ちのめされるくしゃくしゃの泣き顔。若者から青年へと成長していく過程をダイナミックな殺陣のシーンを含め三浦春馬が大胆かつ繊細な演技で見せる。

■熱い想いが言葉になって溢れ出すシーンも見どころ

明治へと移り、世の中は大転換期を迎える。政府の役人に出世した五代は思い描いた世の中を実現させるため、役職を捨てて実業家に転身し、揺れ動く時代の中、戸惑う大阪商人たちの結束を図る。ブーイングが止まらない中、古き友人、弥太郎の煽りに触発され、熱い想いが溢れ出す演説は本作の見どころでもある。ちなみに"天外者"とは、凄まじい才能の持ち主のこと。五代がなぜ、そう呼ばれたのか、少年時代の回想シーンなど、周りを仰天させたエピソードが盛り込まれているのも面白い。

文=山本弘子

放送情報

天外者
放送日時:2022年4月16日(土)21:00~
チャンネル:映画・チャンネルNECO
※放送スケジュールは変更になる場合があります

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