松坂桃李＆菅田将暉が物語の主旋律を奏でる！ブレイク前の横浜流星、成田凌、杉野遥亮らの演技も見れる映画『キセキ―あの日のソビト―』

例えば、松坂は「厳格な父の理解を得られない苦悩」「売れるためにこだわりを捨てるかどうかという苦悩」「夢を持って始めたバンドが決裂してしまう苦悩」「ヒデの才能に気付き、自身の夢を託そうと決断するまでの苦悩」など、異なる全ての状況において全部異なった"苦しい表情"を披露。

また、菅田も「期待に応えられず現役合格できなかった時の苦悩」「医者から歯医者に目標を変えたことを父に伝える時の苦悩」「音楽活動が波に乗る一方、学業がおろそかになってしまった時の苦悩」「音楽活動を続けるか止めるかという苦悩」など、松坂とはまた違ったアプローチで"苦しい表情"を見せている。兄と弟、考え方と立場の違うそれぞれの視点から紡ぐ"苦悩"に注目しながら、乗り越えた後の"爽快感"を味わうと、より作品を楽しめること請け合いだ。

そして、ブレイク前の横浜流星、成田凌、杉野遥亮が、ヒデの大学仲間であり「GReeeeN」のメンバーを熱演。菅田を含めた4人が出会って仲良くなっていく様や、ジンを含めた音楽制作中のシーンなどは、まさに"青春"を表した楽しげな雰囲気から4人ないし5人のチームワークの良さを垣間見ることができるし、何より洗剤のCMでしかお目にかかれないようなイケメンたちの豪華共演はそれだけで眼福であることを付け加えておきたい。

文＝原田健

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