テニス解説者・沢松奈生子が語る "全豪OP"熱闘の行方

2020年シーズン初のグランドスラム「全豪オープン」が、真夏の南半球・オーストラリアで開催される。グランドスラムはもちろん、オリンピック経験のある沢松奈生子に五輪イヤーの「全豪オープン」の勝負の行方を占ってもらった。

全豪オープンで一番大変なのは、何といっても真夏の暑さ。

「前回大会で錦織圭選手が5時間5分という激戦を制して8強に入りましたが、男子は特に長時間になることが多いです。休みは基本的に中1日しかないので、どれだけリカバーできるかがポイント。体力がある若手の方が有利に思えますが、ベテラン勢は経験を活かして体力温存の判断ができる。暑さにどう対応するかが勝利の鍵を握ります」

ナダル、ジョコビッチ、フェデラーの"3強時代"が続く男子シングルス。

「マレーも復帰して4強時代に逆戻り...という印象もありますが、やっと若手が台頭し始めました。ATPワールドツアーの最終戦の決勝ではチチパスとティエムという20代が活躍。その勢いで全豪に流れ込むなら、世代交代の可能性もあります」

フェデラー、アンドレスク、大坂なおみ、ジョコビッチ、ナダル、バーティ

(c)Getty Images

女子シングルスは、前回大会優勝した大坂なおみやバーティらの中堅と10代選手のパワフルなプレーが見どころ。

「全米で優勝したアンドレースクは19歳、全英で話題を呼んだガウフは15歳と、若手が台頭。そんな若手の突き上げに奮起し、ランキング1位のバーティと大坂選手ら中堅がどう存在感を見せるのか注目です」

復調の兆しのある大坂について伺うと...。

「大坂選手は昨季を"U"という文字で表現し、最高からどん底に落ちて這い上がってきている。確実に本来のテニスを取り戻しているので、不安はないです」

最後に、沢松氏が今大会をテレビ観戦する上で注目してほしいポイントは"汗"だという。

「暑さが最大の敵ですので、選手にとってスタミナが重要。疲れている選手ほど汗をかくので、着替えが増えていきます。その点に注目すると選手の体力状況が分かり、より試合を楽しめると思います」

さわまつ・なおこ●1973年3月生まれ、兵庫県出身。10年間にわたり、世界ランキングトップ30位台以内を維持、4大大会では34大会本戦出場を果たした。現在は、解説者・コメンテーターとして活躍中。

取材・文=玉置晴子

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放送情報

全豪オープンテニス
放送日時:2020年1月20日(月)8:30~
チャンネル:WOWOWプライム

男子テニスATPツアー アデレード
放送日時:2020年1月16日(木)15:30~
チャンネル:WOWOWライブ

ATPテニスを味わい尽くせ! 男子テニスATPツアーSP
放送日時:2020年1月17日(金)20:00~
チャンネル:GAORA SPORTS
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