羽生結弦紀平梨花高橋大輔らの新しいドラマに期待!注目集まる今年の全日本選手権

羽生結弦 
羽生結弦 

写真:西村尚己/アフロスポーツ

来春に北京五輪を控える今シーズン、例年以上に盛り上がりを見せているフィギュアスケート。10・11月に開催されたグランプリシリーズ(以下、GPシリーズ)では各国の選手たちによる競演が繰り広げられ、ますます注目が高まっている。

GPシリーズ第1戦のアメリカ大会で波乱の展開を見せた"絶対王者"ネイサン・チェンは、翌週の第2戦カナダ大会で300点超えを叩き出し見事復活を遂げた。一方、初戦で2位と好発進した宇野昌磨。第4戦の日本大会では自己ベストを更新し優勝を飾り、GPシリーズのポイントランキングで2位となった。手ごたえを掴んだ4回転5本の超高難度のプログラムで、さらなる高みを見据えている。

意欲的なプログラムで今シーズンを戦っている宇野昌磨 
意欲的なプログラムで今シーズンを戦っている宇野昌磨 

写真:森田直樹/アフロスポーツ

男子シングル最大の注目となったのは、第3戦のイタリア大会でSP7位から大逆転劇も記憶に新しい鍵山優真だ。第5戦のフランス大会でも優勝し、世界ランキングでも1位となった。シニア2年目のプレッシャーを跳ね除け、スピードのある伸びやかなスケーティングを披露し、堂々たる演技で大躍進を期待させてくれる。

女子はロシア勢が今シーズンも強さを見せている。中でもカミラ・ワリエワが圧倒的強さを誇っている。4回転ジャンプに加え、長い手足を生かした美しいステップとスピンは最高レベルをマーク。自身が更新したばかりの世界最高得点を最終戦のロシア大会で塗り替え、男子選手の得点さえも上回るという異次元ぶりだった。

そんなロシア勢に立ち向かうのが、日本の坂本花織だ。4回転時代に突入して若い世代の台頭と入れ替わりが激しい女子シングルだが、あえて大技ではなくクオリティの高さで戦っている。持ち前のスピード感とダイナミックなジャンプを武器に、ノーミスかつパーフェクトな演技を目指す。

坂本花織 
坂本花織 

写真:西村尚己/アフロスポーツ

国際大会での動向にも注目が集まる中、日本では「全日本フィギュアスケート選手権2021」が開幕し、その模様が12月23日(木)からフジテレビTWOで放送される。9月末から実施された各地域での予選6ブロック大会を通過した選手が東日本・西日本大会にコマを進め、その東西大会の上位選手とシード選手・予選免除者が本戦に出場することができる、まさしく日本の頂点を決める大会だ。今年は北京五輪代表の最終選考会として特に重要な意味も持っている。

昨年の男子シングルは羽生結弦が優勝を飾り、宇野が2位、シニアデビューした鍵山が3位という結果だった。今年は王者・羽生が連覇で6度目の優勝となるか、宇野が2年ぶりに5度目の王座を奪還か、絶好調の新星・鍵山が台頭するか、あるいは新たなるダークホースの出現か...。今大会で怪我からの復帰を目指す羽生が出場すれば今季初戦となるため、どんな滑りを見せるのか注目必至だ。

紀平梨花 
紀平梨花 

写真:長田洋平/アフロスポーツ

女子シングルは昨年、1位に紀平梨花、2位に坂本、3位には宮原知子が表彰台に上がった。怪我でGPシリーズを欠場した紀平は同大会3連覇をかけてエントリー。GPシリーズでプログラムの完成度を高めてきた坂本、4年ぶり5度目の優勝を狙う宮原と実力伯仲する選手が並ぶ。また、フランス大会でトリプルアクセルを着氷した樋口新葉や、自己ベストを更新し調子が上がってきた三原舞依なども控える。誰が優勝してもおかしくない状況、混戦が予想される女子も激しい代表争いが展開しそうだ。

また、アイスダンスにはロシア大会で日本歴代最高得点を記録した高橋大輔(※「高」は正しくは「はしご高」)と村元哉中の"かなだい"ペアも出場。シングルから転向した不屈の男の挑戦にも期待が高まる。

「全日本フィギュアスケート選手権2021」
「全日本フィギュアスケート選手権2021」

新旧入り混じっての役者が揃う「全日本フィギュアスケート選手権2021」。世界を見据え、日本の頂点を目指す選手たちの競演から、また新しいドラマが生まれるに違いない。その瞬間を見逃さないよう、それぞれの想いを込めた演技に注目したい。

文=中川菜都美

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放送情報

全日本フィギュアスケート選手権2021
放送日時:2021年12月23日(木)14:50~ほか
チャンネル:フジテレビTWO ドラマ・アニメ
※放送スケジュールは変更になる場合があります

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