イ・ソンギュンの存在感を改めて実感...チュ・ジフンのギャップ溢れる演技にも惹きつけられる映画「プロジェクト・サイレンス」

韓流・海外スター

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「プロジェクト・サイレンス」 (C)2024 CJ ENM Co., Ltd., CJ ENM STUDIOS BLAAD STUDIOS ALL RIGHTS RESERVED
「プロジェクト・サイレンス」 (C)2024 CJ ENM Co., Ltd., CJ ENM STUDIOS BLAAD STUDIOS ALL RIGHTS RESERVED

遺作の一つとなった「大統領暗殺裁判 16日間の真実」(2024年)が8月22日(金)からの日本公開を控え、改めて注目が集まっているイ・ソンギュン。2023年に亡くなったソンギュンが同じく生前に撮影を終えていた最後期作品として、今年2月に日本で劇場公開されたのが「プロジェクト・サイレンス」(2023年)だ。

8月30日(土)にWOWOWシネマで放送される「プロジェクト・サイレンス」は、360度を海に囲まれた空港大橋の上で濃霧による多重事故が発生したことを発端とする大惨事を描いたディザスターパニック。爆発により有毒ガスが蔓延し、橋も崩壊寸前という絶望的状況に加え、移送中の軍事実験体が脱走するというモンスター要素、政府の陰謀というサスペンス、極限化での人間ドラマも加わった骨太な物語が繰り広げられる。

イ・ソンギュンが国家安保室の行政官を演じた映画「プロジェクト・サイレンス」
イ・ソンギュンが国家安保室の行政官を演じた映画「プロジェクト・サイレンス」

(C)2024 CJ ENM Co., Ltd., CJ ENM STUDIOS BLAAD STUDIOS ALL RIGHTS RESERVED

新鋭として注目を集めるキム・テゴン監督に加え、世界的に評価された「新感染 ファイナル・エクスプレス」(2016年)の脚本家・パク・ジュソク、「パラサイト 半地下の家族」(2019年)など韓国を代表する撮影監督のホン・ギョンピョといった豪華スタッフ陣が名を連ねる。

「パラサイト 半地下の家族」といえば、ソンギュンは裕福だが冷酷なエリート一家の父親・パク社長役で存在感を示したが、「プロジェクト・サイレンス」で演じるのも、大統領選のブレインとなる国家安保室の行政官・ジョンウォンというエリートだ。

留学する娘を空港へと送る途中で事故に遭遇したジョンウォンは、自分たちが助かるためなら他人には目をつむるような自己中心的な行動を連発。さらに軍事実験体を生み出した"プロジェクト・サイレンス"という計画の存在を知るや大統領選への影響を考え、隠蔽のため嘘の情報を生存者に伝えるような人間だ。

そんなジョンウォンは、娘を愛する父親でもある複雑なキャラクター。次第に計画の裏側にある陰謀を知ったことや生存者たちの命懸けの行動を目の当たりにしたことを機に、心の中に正義の火が灯っていく。胡散臭かった顔つきに怒りが帯びていく様子など、ソンギュンは極限下での心境の変化を繊細に表現。毅然とした表情で放つ会心の一撃まで、存在感の大きさを改めて実感できる。

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放送情報【スカパー!】

プロジェクト・サイレンス
放送日時:2025年8月30日(土)22:00~
チャンネル:WOWOWシネマ
※放送スケジュールは変更になる場合があります

詳しくは
こちら

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