昨年、公開から3日間で興行収入約175億円を記録して全米初登場No.1となった「ウィキッド ふたりの魔女」。その後も世界的なヒットを巻き起こし、ブロードウェイミュージカルを映画化した作品としては全世界興行収入歴代1位をマークした。賞レースでも注目を集め、第97回アカデミー賞では作品賞を含む計10部門でノミネート。洋画離れが進む日本でも今年3月に公開され、累計興行収入35億円突破の大ヒットを記録、その続編となる「ウィキッド 永遠の約束」も2026年3月に日本公開を控えている。

10月11日(土)にＷＯＷＯＷシネマで放送される「ウィキッド ふたりの魔女」は、名作小説「オズの魔法使い」で少女ドロシーがオズの国に迷い込むずっと前に遡り、この国で最も嫌われた"悪い魔女"と最も愛された"善い魔女"の過去が2人の視点から描かれるエンターテインメント大作。原作となる「ウィキッド」は世界で最も愛される傑作舞台の一つで、圧倒的な世界観と驚異の映像美で実写映画化している。

魔法と幻想の国オズにあるシズ大学の学生として出会った、エルファバとグリンダ。誰よりも優しく聡明でありながら家族や周囲から疎まれ孤独なエルファバと、誰よりも愛され特別であることを望むみんなの人気者のグリンダは、大学の寮で偶然ルームメイトに。性格も魔法の才能も正反対ゆえに反発し合うが、互いの本当の姿を知っていくにつれて友情を築いていく。この出会いが、やがてオズの国の運命を大きく変えることに...。

主人公の一人である後の"悪い魔女"エルファバは、グラミー賞など名誉ある数々の賞に輝き、圧倒的な表現力を誇る実力派俳優シンシア・エリヴォが演じた。緑色の肌で生まれたがゆえに周囲から誤解され疎まれ、孤独に過ごしてきたエルファバだが、妹の付き添いで訪れたシズ大学に入学することになり、魔法学の権威マダム・モリブルに魔法の才能を見出される。

相容れないグリンダと対立しながら、持ち前の芯の強さと聡明さで少しずつ自分を解放していく。エリヴォが彼女の複雑な胸の内を繊細に表現する演技力はもちろん、素晴らしい歌唱が心を震わす。ミュージカルシーンはすべてライブで撮影された生歌ということにも驚かされるが、魂の叫びと信念を歌う難曲「ディファイング・グラヴィティ」まで、シンシアはトレーニングを積んで飛びながら歌い上げている。彼女でなければできないキャラクターと言えるだろう。