若き日のカン・ドンウォンの儚さと輝き "少女漫画"から飛び出したかのよう"と評された「オオカミの誘惑」

韓流・海外スター

「オオカミの誘惑」
「オオカミの誘惑」

©2004 Sidus Corporation, ALL RIGHTS RESERVED

本作は、当時の韓国で爆発的な人気を集めたインターネット小説を実写化した青春ラブストーリー。ドラマチックな展開には、かつて日本で一世を風靡した"ケータイ小説"を思わせる、ゼロ年代特有の空気感と10代の若者のリアルな熱量が詰め込まれている。

物語は、田舎からソウルへ転校してきた純朴な女子高生ハンギョン(イ・チョンア)を巡り、タイプの異なる2人のイケメン不良高校生との切ない恋愛模様が描かれている。その不良の1人で、孤独や悲しみ、危うさを漂わせるテソンを演じたのが、カン・ドンウォンである。

本作におけるテソンの最大の魅力は、近寄りがたい雰囲気の奥に秘めた繊細さと、ハンギョンにだけ見せる素顔とのコントラストにある。学校では他校の生徒からも恐れられる一匹狼的存在でありながら、ハンギョンの前では人懐っこい素顔や、一途で優しい表情を見せる。そのギャップが、テソンという人物の切なさをより際立たせている。

当時、「少女漫画から飛び出してきたかのよう」などと評された圧倒的なビジュアルはもちろん、多くの観客を魅了したのは、若き日にすでに完成度の高かったカン・ドンウォンの繊細な表現力だった。

カン・ドンウォン演じるテソンは口数の多いキャラクターではない。だからこそ、セリフだけに頼らず、視線の動きや佇まい、沈黙の間を巧みに生かしながら、感情の揺らぎを丁寧に表現している。ハンギョンの前だけで見せる無邪気な笑顔、伏し目に漂う孤独と悲哀――。その繊細な表現によって、危うさと優しさをあわせ持つテソンという人物像に豊かな奥行きを与えている。

なかでも、雨に降られるハンギョンの傘の中へテソンが飛び込んでくる場面は、本作を象徴する名シーンとして知られている。傘がゆっくりと持ち上がり、カン・ドンウォンのまぶしい笑顔が画面いっぱいに映し出される場面は、当時大きな話題を呼び、今なお多くのファンの記憶に刻まれている。

「オオカミの誘惑」
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一方、もう1人の不良高校生・ヘウォン(チョ・ハンソン)は、ハンギョンに一目惚れし、真っすぐで飾らない想いをぶつける不器用で熱い人物。対照的な魅力を持つ2人に愛され、その間で揺れるヒロインの姿が、物語に切なさと緊張感をもたらしていく。

「オオカミの誘惑」
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しかし、テソンが抱える切ない秘密が明らかになるにつれ、物語は悲恋へと大きく動き出していく。激しい感情をぶつける鋭い眼差しと、ふとした瞬間にのぞかせる儚さ。表情のわずかな変化だけで心の揺らぎを伝える芝居には、20代前半とは思えない表現力と、現在にも通じるカン・ドンウォンならではの魅力が息づいている。

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