(c) Paramount Pictures. All Rights Reserved.
それから7年後、2013年公開の「ウルフ・オブ・ウォールストリート」で披露したのは、まったく異なるタイプの熱演だ。マーティン・スコセッシ監督が実在の株式ブローカー、ジョーダン・ベルフォートの半生を映画化した本作で、ディカプリオは金と快楽に取りつかれた男を演じている。
ウォール街に飛び込んだジョーダンは、巧みなセールストークを武器にのし上がり、若くして巨額の富を手にする。高級車に豪邸、派手なパーティー。成功を収めるほど生活は過激になり、ドラッグや女性関係を巡る騒動もエスカレートしていく。そんな破天荒な主人公を、ディカプリオは全身を使って演じ切った。
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中でも強烈なのが、社員たちを前にしたスピーチだ。身振り手振りを交えながら大声で語りかけ、周囲を熱狂させていく。その姿には、人を引きつけるカリスマ性と、どこか危うい勢いが同居する。言葉を操り、周囲を巻き込み、自分自身も高揚していく。観客までその熱気に飲み込まれそうになるほど、エネルギッシュな芝居が続く。
さらに、ドラッグの影響でまともに体を動かせなくなる場面では、床を這いずり回るコミカルな演技も披露。顔をゆがめ、手足を不格好に動かす姿には、かつての二枚目スターの面影すらない。それでも一切ためらうことなく、滑稽でみっともない姿をさらけ出す。ここまで振り切った芝居ができることも、ディカプリオの大きな魅力だ。
美しい容姿だけでなく、人物の弱さや醜さまでも魅力に変えてしまうレオナルド・ディカプリオ。抑制の効いた芝居から、体当たりの怪演まで。その多彩な表情を堪能できる「ブラッド・ダイヤモンド」と「ウルフ・オブ・ウォールストリート」を、11月8日(日)のザ・シネマで楽しんでほしい。
文=川崎龍也











