2019年日本公開の映画でも共演!金城武チャン・ツィイーの色気に酔う

10月11日(日)で47歳を迎える台湾出身の俳優・金城武。ウォン・カーウァイ監督作品などで若くして国際派スターへと上り詰め、深田恭子と共演したドラマ「神様、もう少しだけ」(1998年)以降、日本でも高い人気を誇る存在だった。

2010年代以降は、その姿を見かける機会も減ってしまったが、昨年日本公開されたジョン・ウー監督作『The Crossing ザ・クロッシング』では、端正なルックスとエキゾチックな魅力は健在で、変わらぬ存在感を見せつけていた。この作品ではチャン・ツィイーとの共演も話題を集めたが、この二人の共演と聞いて思い出すのが、中国の巨匠チャン・イーモウ監督作『LOVERS』(2004年)だ。

金城武、チャン・ツィイー、アンディ・ラウら当時のアジアの精鋭が結集した『LOVERS』

(C)2004 Elite Group(2003)Enterprises Inc.

10月15日(木)にザ・シネマにて放送される『LOVERS』は、30代に突入しキャリア最高潮にあった金城が主演を務め、イーモウ監督の"ミューズ"とも言える大女優ツィイーのほか、『インファナル・アフェア』シリーズの香港トップスター、アンディ・ラウが名を連ねた、9世紀・唐王朝の大中の時代を舞台にした武侠映画だ。

前作『HERO』で伝統的なワイヤーアクションと美しい色彩が目を引くVFXを駆使したゴージャスな画を組み合わせ、それまでの武侠映画とは一線を画すような革新的なビジョンを構築したイーモウ監督。『LOVERS』でも、遊郭一の人気を誇る盲目の踊り子・シャオメイ(ツィイー)のたおやかな舞いや、生い茂る竹林でのワイヤーアクションなど、荘厳な映像美を際立たせ、見るものをグッと映画の世界に引き込んでいく。

『LOVERS』

(C)2004 Elite Group(2003)Enterprises Inc.

そんな世界観に自然と溶け込んでいるのが、唐王朝より反乱組織"飛刀門"を討伐する命を受けた捕吏・ジン役の金城だ。飛刀門の前首領の娘と目されたシャオメイに、自らの身分を隠して接するうちに心を奪われる役どころで、その苦悩をにじませた表情は、血の通った人間の本能を感じさせ、思わず目が惹きつけられてしまう。

またシャオメイに扮したツィイーとの相性も抜群で、初々しいカップルのように野花を摘み、微笑みを浮かべ合う姿を披露したかと思えば、グッと大人びた表情で激しく絡み合うラブシーンも...。さらに竹林での戦闘シーンでは、息ぴったりの動きで互いを守り合い、二人の信頼が構築される過程を描き出していく。そんな彼らの心情に寄り添いながらも、どこか不思議な昂揚感をもたらす戦いぶりは、いかにこの二人のケミストリーが高いかを物語っている。

『LOVERS』

(C)2004 Elite Group(2003)Enterprises Inc.

さらに、袂を分かつこととなった、アンディ・ラウ演じるリウと対峙するクライマックスシーンでは、紅葉から吹雪へと季節が移ろう壮大な風景の中で、激しいアクションを展開。華麗でダイナミックな剣捌きを見せたかと思えば、次第に泥臭い肉弾戦へ...。まるで獣のような鬼気迫る表情も圧巻だが、ジン、シャオメイ、リウが"それぞれの愛"を貫いた三者三様のラストシーンが、深い余韻をもたらしてくれるのだ。

『LOVERS』

(C)2004 Elite Group(2003)Enterprises Inc.

この武侠映画にして、壮大な愛を描いた大作『LOVERS』によって、カンヌ映画祭に初参加を果たした金城。その後は、赤壁の戦いを前後編で描いた『レッドクリフ』(2008・2009年)、前述したチャン・ツィイーとの再共演作『The Crossing ザ・クロッシング』(2014・2015年)といったジョン・ウー監督作品で、再び国際派スターとして名だたる映画祭で脚光を浴びることとなった。

近年では、『レッドクリフ』以来となる台湾の人気女優リン・チーリンとの共演でも話題を呼んだ『恋するシェフの最強レシピ』(2017年)以降、メディアでは姿を見せていないものの、依然として復帰を望む声は絶えない。アジアはもちろん日本でも根強い人気を誇る金城だけに、新たな出演作を期待したい。

文=HOMINIS編集部

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放送情報

LOVERS
放送日時:2020年10月15日(木)23:15~
チャンネル:ザ・シネマ
※放送スケジュールは変更になる場合があります

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