怪物のような息をのむ存在感...子役時代のイメージを払拭したヨ・ジングの新境地

「怪物」
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「愛の不時着」「梨泰院クラス」の爆発的ヒットにより過熱した第4次韓流ブーム。その勢いは未だ衰えることを知らず、2021年も「イカゲーム」「ヴィンチェンツォ」「賢い医師生活」「海街チャチャチャ」...など、ジャンルも多彩な良作揃いだった。そんな豊作の1年の中でも、問題作として異彩を放っていたのが、ヨ・ジング主演の心理サスペンス「怪物」だ。

ヨ・ジングがクセ者のエリート刑事を演じた「怪物」
ヨ・ジングがクセ者のエリート刑事を演じた「怪物」

(C) JTBC Studios Co., Ltd. all rights reserved.

5月5日(木)深夜からフジテレビTWOにて放送される「怪物」は、片田舎のマニャンで発生した連続殺人事件を軸に、地元派出所の巡査部長・ドンシク(シン・ハギュン)とソウルから来たエリート警部補・ジュウォン(ヨ・ジング)がパートナーを組み、その謎に迫っていくサスペンス。今回の事件と酷似した20年前の猟奇事件の存在が浮上しながら、真相が次第に明らかになるスリリングなストーリー展開や、事件の裏側に隠された人間の暗部を浮き彫りにするダークなテイストは、ドラマファンにも高く評価された。

そのクオリティを証明するように韓国のゴールデングローブ賞とも呼ばれる「百想芸術大賞」のテレビ部門では、「ドラマ作品賞」「脚本賞」に加え、主演の一人、シン・ハギュンの「男性最優秀演技賞」を含む3冠を達成してみせた。

「怪物」
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マニャンののどかな風景とは対照的に、冒頭から異様な緊迫感が漂う本作において、特に際立っているのが、ミステリアスなキャラクターを怪演した主演2人の存在だ。20年前の事件の容疑者にされた過去を持ち、村の人々からどこか変人として見られている派出所巡査部長・ドンシクを演じるのは、映画を中心に活躍する名優シン・ハギュンだ。

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一方、そのハギュンと相対するのが、子役からキャリアをはじめ弱冠24歳にしてすでに貫禄すら漂わせているヨ・ジング。子役時代のイメージを払拭し、実力派俳優としての階段を上り続けているジングは、本作ではワケあってソウルから田舎町のマニャンにやってきたエリート警部補のジュウォンに扮している。

「マニャンにはマニャンのやり方がある」と部外者に対して閉鎖的で、事件のことに対して不敵な笑みを浮かべるなど、怪しげな様相を見せるドンシク(ハギュン)に対し、彼を疑うジュウォンに扮したジングも一歩も引かない堂々とした演技でそれに対抗。

「怪物」
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完璧さを感じさせる佇まいだが、冷たい眼差し、淡々としたセリフ回しなど、どこか血が通っていないようなクールさで、クセ者エリートを体現しており、ジュウォンからもまた怪しげな雰囲気が漂っている。ところが話が進むにつれ、鋭い目つきや言動の端々に正義感がにじみ、突きつけられた真相に動揺し口調が荒ぶるなど、複雑な人物像が浮き彫りになっていく。

殺人事件の捜査を一緒に進めていくうちに、徐々に熱を帯びていくジュウォンに対し、その追及をのらりくらりといなすかのように、余裕の表情を浮かべるドンシク。実力派俳優2人による演技合戦――まさに怪物同士のぶつかり合いは見ごたえ抜群だ。

「怪物」
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韓流ドラマのヒットが豊作状態の中で、刺激的な題材と高いクオリティで異彩を放った「怪物」。クセ者キャラクターを演じ、さらに一皮むけたヨ・ジングと、さすがの存在感を発揮しているシン・ハギュンのタッグを見れば、その高評価も納得。ドラマに刻み込まれた彼らの圧倒的熱量を、この機会に改めて堪能したい。

文=HOMINIS編集部

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放送情報

怪物
放送日時:2022年5月6日(金)0:00~
チャンネル:フジテレビTWO ドラマ・アニメ
※放送スケジュールは変更になる場合があります

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