
――リン・リンは特殊な経験をしましたよね。
「そうですね。巻き込まれ事故みたいな感じから始まったんですけど(笑)、それでも彼のなかでは憧れがあったと思うし、ナイスの彼女のシャオ・ユエチン(CV:豊崎愛生)も大きい存在だったので、そこが原動力になったんじゃないかなと思います」
――お話にも出ましたが、ヒーローの表側だけでなく裏側もしっかり描かれていて、すごく面白かったです。
「そうですね。ヒーローもののなかにダークな部分やヒーローの裏側が描かれていましたよね。僕、(アメリカのテレビシリーズ)『ザ・ボーイズ』が好きなんですけど、少しそれっぽい要素もあるな、と思いながら見ていました(笑)。
子供のときに見ていたヒーローって、みんなの憧れだし、応援したくなる存在なんですけど、そういったところとは別に、本人のパーソナルな部分、人間らしい部分など、ヒーローをやっている以外のときの顔が見えて、すごくリアルだなと思いました。
じつは、録っているときは途中まで知らなかったんですけど、このアニメが朝に流れると聞いて『生々しいけど大丈夫かな。でも、最近の子はこういう作品も見られるのかな』と、いらない心配をするぐらい(笑)、入り組んでいて面白いなと思いました」

――他のコンテンツでも配信はされますが、おっしゃる通り、地上波ではフジテレビの朝9時30分台に放送中です。伝統的なアニメ枠で、視聴者ながら子供や大人たちにも影響を与えるのではないか、と感じます。
「共同制作ものの第一歩として、気合いが入っているなと思いましたし、どうなるのかなと思っていました(笑)。ですが、映像も音楽も美しいし、あれだけ3Dを動かして、なおかつ、アニメっぽくも見えるあの雰囲気は、まだ日本にあまりないものなのかなと思うので、すごく新鮮で面白いです」
――花江さんが子供だったら影響を受けそうなアニメですか?
「そうですね。いい時間帯ですし、学校も休みだし、毎週見てハマっちゃうんだろうなと思います。しかも、それぞれヒーローがいて、自分の好きなお話とかも絶対ある。楽しんで見られるんじゃないかなと思います」
――今後の見どころを教えてください!
「他のトップヒーローたちがいるなか、ナイス編が4話まであり、最後に魂電が出てきたときは、引きがすごいなと思いました。これからナイスも含め、他のヒーローたちがどう交わっていくのか...。それぞれの話があった後、どのタイミングでみんなが集まるのか、ナイスはどんな過去を抱えているのか、徐々に明かされる設定もあるので、そこも楽しみにしてほしいです」

文・写真=浜瀬将樹
作品情報
TVアニメ『TO BE HERO X』
放送:フジテレビほか、毎週日曜9:30〜
配信:Netflix、Prime Videoほかで配信中
声の出演者:宮野真守、花澤香菜、内山昂輝、中村悠一、松岡禎丞、佐倉綾音、水瀬いのり、山寺宏一、島﨑信長、花江夏樹ほか
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