――オリジナルキャラクターのミトが加わることについては?
松岡「前作でのキリトとミトは、まだ言葉を交わしていないものの、ミトの存在というのは第1層のボスと一緒に戦った仲ということもあって、キリトも認識しているのですが、本作では、ミトとキリトがちょっと接触するシーンがありまして。そこではミトとアスナの関係性を踏まえた上でキリトがミトに物申す、みたいなこともあるんです。『ようやく会話できた』という思いと『もうちょっとものの言い方を変えられたら良かったのにな』という思いもあったりしましたね。でも、それが当時のキリトなので仕方ないんですけどね。でも、ミトがアスナを鍛えていたおかげで、ある種バディとして迎えることができたので、うまく物語に彼女の存在を落とし込んでいるな、と思いました」
戸松「『ソードアート・オンライン』シリーズでアスナの元々の友達でもあるプレーヤーというのはミトだけなんです。そういう意味で2人の関係性って特別だな、と本作で改めて感じました。アスナとミトのなんとも言えない特別な関係性というのは、私も観ていて胸が痛かったですね。どちらの気持ちも分かりますし。でも本作では『お互いがお互いの道を選んだだけ』ということが感じられるので、私自身もほっとしました。そして、心も技術面も、アスナが強くなるのに大いに貢献してくれたのは、他の誰でもなくミトだったというのが改めて感じられるお話になっていたな、と思います」
――本作で印象に残っているシーンは?
戸松「ちょっとホラー系のシーンがあるのですが、久々にお化けを怖がってるアスナを演じられたのが嬉しかったです」
松岡「多分、今まで『ソードアート・オンライン』をご覧になっていただいていた方からすると、『あ、もうここからか』という感じがあるんですよ。アスナに圧かけられると『...そっすよね』みたいなことを言っちゃう片鱗が、もう『冥き夕闇のスケルツォ』からあるので、その辺りは面白く見ていただけるのかなと思います。
取材・文=中村実香 撮影=永田正雄
放送情報
映画『劇場版 ソードアート・オンライン -プログレッシブ- 冥き夕闇のスケルツォ』
2022年10月22日(土)公開
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