横浜アリーナ公演で水瀬いのりが思いを歌声に「気負わずに楽しく今を過ごしてほしい」

後半戦は「REAL-EYES」から始まり、アッパーチューンな曲で会場の熱気も急上昇。黒のジャケットにチュールスカートを合わせた衣装の水瀬が、メインステージからトロッコに乗ってセンターステージへ移動すると、「HELLO HORIZON」「Starry Wish」を続けて熱唱。途中リフターが高く上昇し客席を360度見渡すと、ペンライトで応える観客たちとともに会場を盛り上げた。MCでは各地で好評だという衣装に触れつつ、ハーフツインにセットした髪型の人気が高かったことを明かすと、ファンから送られる大きな拍手に「ライブでしかやりませんから目に焼き付けていってくださいね」と笑いながら答え、客席に手を振りつつメインステージへ戻った。

その後、ピアノの伴奏で始まったナンバー「僕らは今」は中止となってしまった2020年のツアータイトルにもなっていた楽曲。ライブ空間で生まれるファンとの絆を歌い上げた曲が観客の心を一つにして、印象的な空間を作り上げる。続けて「星屑のコントレイル」で熱量の高いパフォーマンスを見せた後は、白のロングドレスに身を包んだ水瀬が「パレオトピア」を神秘的な雰囲気の中で歌い上げ、そのままミディアムナンバーの「心つかまえて」「ココロソマリ」を優しい声音でじっくりと聞かせた。

歌唱後「皆さんが私とずっと一緒に歩いてきて良かったなと思ってもらえるような今日であればすごく嬉しいな、という気持ちで歌わせていただきました」と涙ぐむと「音楽が自分の中で拡張するようなアルバムが『glow』でした。アーティスト活動をしているからこそ見せられる表情や表現があると思うので、これまで通りたくさん挑戦していきます」と思いを吐露。そして、本編最後の曲としてアルバムの表題曲「glow」を歌い、ステージを後にした。

アンコールでは、ツアーTシャツに着替えた水瀬がトロッコに乗って会場を一周しながら「今を僕らしく生きてくために」「コイセヨオトメ」を続けて歌唱。笑顔で手を振りながら客席を隅々まで見渡し、顔の見える距離で多くのファンとの交流を楽しんだ。ステージに戻ると「皆さんのアンコールがあったからこそ披露できた楽曲です」と話すと、2020年に公演予定だった「animelo mix presents Inori Minase LIVE TOUR 2020 We Are Now」ツアーグッズのベルトを見せ「みんなで一緒の時間を過ごせることは当たり前ではないんですよね」と回顧。「つらいことや悲しいことがたくさんありますけど、気負わずに楽しく今を過ごしてほしいです」と熱いメッセージを送り、「私が届ける音楽やお芝居から皆さんが何かを受け取ってくれることを信じて、私は発信し続けます」と応援してくれるファンに向かって決意を示した。

そして、アンコールのラストは「Starlight Museum」。ファンやスタッフとのこれまでに感謝を込めて自ら作詞した楽曲を歌い上げると、「みんなで一緒に高くジャンプしますよ」の水瀬のかけ声で会場の全員がジャンプ。金のテープが発射されて盛大な拍手が沸き起こり、最高のフィナーレを迎えた。しかし、ステージに鳴り止まない拍手が送られ続けると、舞台袖から水瀬が再び登場。「皆さんとの絆を私たちのハーモニーでもっと強く結べたらいいな」と告げて「harmony ribbon」を披露すると、ステージ上を移動しながらファン一人一人に送るかのように大きく手を振り続けた。最後に「本日は本当にありがとうございました」とオフマイクで叫ぶと、大団円の中、ライブを締めくくった。

取材・文=永田正雄 撮影=加藤アラタ、三浦一喜

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放送情報

水瀬いのり OFFICIAL WEB SITE
https://www.inoriminase.com/

「Inori Minase LIVE TOUR 2022 glow」
https://www.inoriminase.com/special/2022/glow/

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